最近では宅配便サービスも多くなってきて、荷物を送る際の価格を決めるためのサイズの測り方もそれぞれ異なっています。
そこで、こちらの記事では以下のような内容について、ご紹介していきます。
- クロネコ宅急便、佐川急便、ゆうパックの荷物のサイズの測り方と発送できる荷物の比較
- 3社のサービスを利用して荷物を送る際の注意点
倉庫・物流業務を委託したい方へ
目次
宅配便のサイズの測り方について 3社を比較
それでは、サイズの測り方に関してより詳しく比較して見ていきましょう。
「ゆうパック」「ヤマト宅急便」「佐川急便」の3種類の方法で荷物を発送する際の、荷物のサイズの測り方について以下の表にまとめました。
以降の項目で、3社で共通している点および異なっている点について、それぞれ詳しく紹介していきます。
項目/配送方法 | ゆうパック | ヤマト宅急便 | 佐川急便 |
---|---|---|---|
測り方 | 縦+横+高さ | 縦+横+高さ | 縦+横+高さ |
最長辺の長さ | 3辺の合計−最長辺の長さ | 170cm | 制限なし |
最大サイズ(3辺の合計) | 170cm | 200cm | 160cm |
重量制限(最大) | 25kg以内 | 30kg以内 | 30kg以内 |
参考:
【佐川急便】飛脚宅配便(荷物・宅配便の宅配・配送サービス)|宅配・配送サービス
宅配便のサイズの測り方で共通している点
それでは、比較表を基に3社それぞれのサービスで共通している点を見ていきましょう。
測り方
荷物の大きさの測定方法に関しては、いずれのサービスでも縦、横、高さの3辺を測定した合計を合算することで算出します。
ただし、各社規定の最大サイズを超えてしまった場合は、それぞれ以下の代替サービスを利用する必要があります。また、測定する人によってわずかな誤差が生じることもあるため、その点を念頭に置いておくようにして下さい。
ゆうパック → 重量ゆうパック
佐川急便 → 飛脚ラージサイズ宅配便
※クロネコヤマトには、上記のような大型の荷物を配達するための代替サービスはありません。
球形、非対称な形の荷物サイズの測り方
以下のような荷物を発送する場合、最も長くなる部分を基準として、3辺の測定を行ないます。
- 柱や球の形をしている
- 非対称な形をしている
ただし、ヤマト宅急便に限って、上記のような荷物を配達する場合は、配送可能な荷物の条件のうち、最長辺の長さが「100cm以内」になりますので、注意が必要です。
このように、宅配便のサイズを測る際は、3辺の最長の箇所が測定箇所になります。
宅配便のサイズの測り方でサービスごとに異なっている点
一方で、3社のサービスによって異なる点もあります。宅配便で送りたい荷物によっては、送れない…というケースもあるため、以下の相違点を参考にして、自分に合った送り方を選んで下さいね。
最長辺の長さ
3辺のうち最も長い辺が最大何cmまで受け付けてもらえるかも、相違点の一つとして挙げられます。そのため、長尺物と呼ばれる、細長い荷物(照明記具、ポスターなど)を送りたい際にはどの宅配便を選ぶか注意が必要です。
重量
また、発送できる荷物の重量制限も異なります。
具体的には、ゆうパックのみ25kgまでの荷物しか発送できません。一方で、ヤマト宅配便と佐川急便であれば30kg以内の荷物であれば発送してもらえます。そのため、25kg以上の荷物を発送する際は、ヤマト宅急便か佐川急便を利用して下さい。
宅配便 3社のサイズの決定方法について
ゆうパック、ヤマト宅配便、佐川急便ではそもそも取り扱っている荷物のサイズ及び、サイズ決定時の3辺の長さと重さの基準が異なっています。
具体的には、宅配便のサイズ決定時には、サイズか重量のどちらかが一定以上だった場合、大きい方のサイズとみなされます。例えば、以下のような荷物を発送したいとします。
3辺の長さの合計 → 140cm
荷物の重量 → 22kg
このとき、3社いずれの宅配サービスを利用する場合でも「160サイズ」とみなされてしまい、金額もそれに応じて変わってきます。そのため、自分で宅配便の荷物のサイズを確認する際は、箱の大きさだけでなく重量にも注意が必要です。各宅配便サービスでのお取り扱いサイズと、サイズごとの重量の条件に関して以下の表にまとめました。荷物を送る際の参考にしてくださいね。
サイズ/宅配方法 | ゆうパック*1 | ヤマト宅急便 | 佐川急便 |
60サイズ | 制限なし | 2kg以内 | 2kg以内 |
80サイズ | 5kg以内 | 5kg以内 | |
100サイズ | 10kg以内 | 10kg以内 | |
120サイズ | 15kg以内 | ||
140サイズ | 20kg以内 | 20kg以内 | |
160サイズ | 25kg以内 | 30kg以内 | |
180サイズ | 30kg以内 | ||
200サイズ | 30kg以内 |
*1 ゆうパックのサイズは3辺の長さのみで決められているため、重量25kg以内であれば宅配可能です。25kg以上の荷物を配送したい場合は、「重量ゆうパック」をご利用ください。
このように、荷物のサイズ決定には荷物の辺の長さと荷物の重さが関わってくるため、注意が必要です。
3辺の長さの合計
3辺の長さの合計が何cmまで対応してもらえるかも、異なっています。
具体的には、短い順に佐川急便(160cm) < ゆうパック(170cm) < ヤマト宅急便(200cm)となります。そのため、170cm以上の荷物を配送したい場合は、ヤマト宅急便に選択肢が絞られます。このように、配送可能な荷物の3辺の長さの合計(取り扱いサイズ)も違うため、宅配便で荷物を送る際にはしっかりと事前に自分で箱のサイズを確認しておくようにしましょう。
宅配便のサイズの測り方 例外と運搬時のサイズについて
基本的には、上記の測り方や重量に従って、宅配便の荷物のサイズが決定されます。
しかし、一部例外もあります。具体的には以下のような物になります。
- ゴルフバック
- スキー、スノーボード板
- トランクケース(スーツケース)
以下の項目で、3社ごとのサイズの測り方の違いや、何サイズと見なすかそれぞれご紹介していきます。上記の荷物を送りたい際は、以下の該当する項目をご確認ください。
ゴルフバック
ゴルフバックは例外の1つです。各サービスで、荷物のサイズは以下のように扱われます。
◯ゆうパック
- 60〜120サイズ→ゆうパックと同じ扱い
- 120サイズ以上→140サイズとみなす
◯クロネコ宅配便
- 60〜120サイズ→クロネコ宅配便と同じ扱い
- 120サイズ以上→140サイズとみなす
◯佐川急便
- 専用ケース未使用→通常の料金と同じ扱い
- 専用ケース使用→140サイズとみなす
また、ゆうパックは「ゴルフゆうパック」、クロネコヤマトは「ゴルフ宅急便」、佐川急便は専用のケースを利用することで、ゴルフ場まで直接荷物を送ることが可能です。
スキー、スノーボード類
また、スキー用品やスノーボード用品もサイズの測り方の例外になります。
各サービスで、荷物のサイズは以下のように扱われます。
◯ゆうパック
- 60〜140サイズ→通常のゆうパックのサイズと同じ扱い
- 140サイズ以上→160サイズとみなす
◯ヤマト宅配便
- 60〜100サイズ→通常のヤマト宅配便と同じ扱い
- 100サイズ以上→120サイズとみなす
※クロネコヤマトの営業所あるいは集荷を依頼する場合、スキー板/スノーボード/スキーザック専用のカバーを有料で購入可能です。
◯佐川急便
- 専用カバー未使用時→通常の飛脚宅配便と同じ扱い
- 専用カバー使用時→160サイズとみなす
また、ゆうパックは「スキーゆうパック」、クロネコヤマトは「スキー宅急便」、佐川急便でも通常の飛脚便で、スキー/スノーボード場まで直接荷物を送ることが可能です。
トランクケース
トランクケースも例外の一つです。各サービスで、荷物のサイズは以下のように扱われます。
◯ゆうパック
- 60〜140サイズ→通常のゆうパックと同じ扱い
- 140サイズ以上→160サイズとみなす
※以降で説明する「空港ゆうパック」を利用する場合、最大サイズ150cmになります。ただし、例外的に配送する荷物がスキー、スノーボード用品の場合に限って最大サイズの条件は210cmになります。
◯ヤマト宅配便
- 60〜200サイズ→通常のヤマト宅配便と同じ扱い
◯佐川急便
- 60〜160サイズ→通常の飛脚宅配便と同じ扱い
また、ゆうパックは「空港ゆうパック」、クロネコヤマトは「空港宅急便」、佐川急便は「荷物受取サービス」を利用することで、空港へ直接荷物を送ることが可能です。
※佐川急便の荷物受取サービスを利用できる空港に関しては、以下のリンクを参照下さい。
ただし、佐川急便は現在コロナウイルスの流行に伴い、空港での荷物受け取りサービスを停止しております(2022年11月現在)ので、ご注意下さい。
まとめ
- ゆうパック、クロネコ宅配便、佐川急便のいずれの方法でも送りたいものの縦、横、高さの3辺の最長の箇所を測定して合算した上でサイズを決定する
- 宅配サービスによって最大重量が最長辺の長さサイズごとに重量の条件が定められているため、配送時は注意が必要
- スーツケースやスキー・スノボ用品、トランクケースはサイズの測り方が例外として扱われるため、別途何サイズにあたるのか確認が必要
このように、宅配便の荷物のサイズの測り方はいずれのサービスも基本的に同じですが、詳細な条件などが異なっています。また、送料も送り先によって変わったり、サイズで固定であったり、オプションによって変動したりと様々です。
そのため、宅配便を利用する際は自分の荷物のサイズや重量などをしっかり確認した上で、荷物を問題なく送れるサービスを選ぶようにしましょう。
また、サイズや重量の条件を満たしている物でも、各サービスによって配送できない物もあります。詳しくは、各宅配サービスの配送不可能な物に関する情報をご確認ください。
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