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EC配送と聞くと、ECで注文された商品の配送方法をイメージするかもしれません。もちろん、ニーズに合わせて配送方法を選ぶことは重要です。
しかし、EC配送で重要なのは、ECで受注された商品を出荷するまでの仕組みです。
本記事ではEC配送の基本や仕組み、配送費を安くする方法などを解説します。
本記事を参考にして、配送方法の選び方や、運賃などのコストを見直すきっかけになれば幸いです。ぜひ最後まで読み進めてください。
目次
EC配送とは
上記で述べたように、EC配送とはオンラインショップなどインターネット上で購入された商品を顧客に届けるための方法です。ただし、EC配送では、配送前のプロセスで工夫が必要になります。
ECで決済が済んでから注文処理や発送作業の段取りが整備されていないと、配達に至るまでが遅くなるからです。
このような物流の流れは「EC物流」と呼ばれることも多いです。
最近では、「即日配送サービス」や「送料無料」が当たり前になっており、一部の関東エリアでは、当日配達サービスを提供しているケースも増えてきました。
また、ユーザーの期待値も年々高くなっており、梱包品質やスピード、受け取り方法など、求められる基準が高くなっています。そのため、ユーザーから選ばれるための条件がより厳しくなっているといえるでしょう。
つまりEC配送は、商品の保管や管理、発送までのプロセスを最適化して、ニーズに対応した輸送方法といえます。
EC配送の仕組み
EC配送の仕組みは、受注から発送まで複数のプロセスを経ており、主に以下のように成り立っています。
| 入荷 | 届いた商品の状態、数量をチェックして倉庫内に運ぶ |
| 保管 | 指定された棚やパレットに納めて、商品の損傷や劣化を防ぐ |
| ピッキング | 出荷指示に従って必要な商品を集める |
| 流通加工 | 小分けや値札付けなどを商品に施す |
| チラシやカタログの同梱 | ラッピングやメッセージカードなどの個別対応 |
| 検品 | 商品の数、状態の確認、注文データとの照らし合わせ |
| 梱包 | 商品を緩衝材とダンボールで包み、効率的な輸送と破損防止 |
| 出荷 | 送り先を確認して荷物を宅配業者に渡す |
| 配送 | 荷物を宅配業者が顧客の元へ運ぶ |
これらはすべて連動しており、どこかのプロセスが非効率だったり、停滞したりすると、全体の作業効率や、配送スピードに大きな影響を与えます。イメージされやすく、注文客が目にする「EC配送」は最後の部分です。
しかし、商品を適切に届けるためには、ピッキングや流通加工、梱包などのフローに注目するべきではないでしょうか。
EC配送の種類
この章では、EC配送に利用できる4種類の輸送方法を解説します。
- メール便
- 宅配便
- チャーター便
- ドローン配送
EC配送には、商品の特性や配達スピード、コストを考慮して選ぶ必要があります。主にメール便と宅配便が使われるものの、特殊なケースではチャーター便やドローン配送も利用されており、用途や条件次第では選択肢が増えるかもしれません。それぞれ確認していきましょう。
メール便
商品が小型で軽量、かつポストに投函しても破損しない場合は、メール便での配送が適しています。サイズは、3cm程度の厚さ、重量も1kgまでと限定されているものの、書籍や衣類、小型の雑貨などはメール便で配送するのがピッタリです。
メール便を提供している大手は以下の3社です。
- 飛脚メール便（佐川急便）
- ゆうメール（日本郵便）
- クロネコゆうメール（ヤマト運輸）
メール便のメリットは以下のようになります。
- 配送料が安い
- 不在であっても荷物が投函可能
- 宅配便とほぼ変わらない日数
このようにサービスの種類やメリットも多いメール便ですが、荷物の追跡や補償が限定されるため、高額商品には適していません。
宅配便
宅配便は、もっとも一般的なEC配送の方法です。重量やサイズごとに料金が明確であり、追跡・時間指定・補償などのサービスも整っており、高価な商品や大型の商品を送る際にも重宝されています。また、冷蔵や冷凍にも対応しているため、食品配送にも利用可能です。
このように使い勝手に優れているため、ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便で同様のサービスを提供しています。
各社は、日本全国にネットワークを構築し、離島などの一部の地域を除けば、出荷した翌日には目的地の近くに商品が届くようになっています。
最近では、受け取り方法の選択肢も増えて、コンビニ受取や宅配ボックス、オープン型宅配便ロッカーなど、顧客の生活に合わせて使い勝手がさらに向上しています。
以上のことから、今後も多くのEC配送では宅配便が利用されるでしょう。
チャーター便
例外的ですが、チャーター便をEC配送に使う方法もあります。
チャーター便とは、小型または中型トラック1台を貸し切って配送する形式です。専属であるため、他の荷物との混載がなく、輸送中のリスクも軽減されます。その他のメリットは以下のとおり。
- 目的地に直行するため、配達までの時間が短い
- 発送の日時やルートを自由に選べる
- 要望に合わせた到着時間に指定できる
このように自由度が高いため、顧客満足度を高めやすい配送方法といえるでしょう。もちろん、トラック1台を貸し切るため、配送コストは高くなります。このため、大口の配送や高額商品の配送などに適しています。他にも、定期納品で利用できるのではないでしょうか。
ドローン配送
ドローン配送とは、中型や大型ドローンに荷物を載せて、空から運ぶ方法です。
まだ法整備の必要があり、飛行制限が多い輸送方法ではあるものの、以下の地域では実験的に運用されています。
- 北海道上士幌町
- 長野県伊那市
- 長崎県五島市
もちろん、広く普及するのは先のことになるでしょう。とはいえ、法改正などがきっかけとなって、一気に普及する可能性もあります。
ここでは、未来の選択肢の１つとして記憶に留めておくと後々役に立つかもしれません。将来的には、即時配送サービスとして重宝されるでしょう。
自社のEC配送料を安くする方法
社内でEC配送にかかるコストを安くする方法には以下の2つがあります。
- 宅配業者の営業所に直接持ち込む
- 一回の集荷で大量の荷物を用意する
簡単にできて、効果があるのは宅配業者の営業所（集配センター）に直接持ち込む方法です。ヤマト運輸や佐川急便、日本郵便では、持ち込みによって運賃が割引になる制度があります。1件あたり50 ～ 100円程度の配送コストの削減が可能です。一回で削減できる金額は少ないものの、年間で計算すると十分な効果があります。
ただし、持ち込む手間と時間がかかるため、毎日一定量が出荷できるようになったら、定期集荷の契約を結びましょう。出荷件数の実績が十分にあれば、単価の交渉をする際に有利になり、割引料金で契約が可能です。
これらの方法は、配送料を安くするには効果があるものの、トータルでコスト削減するには効果が限定的になるでしょう。
全体のコスト削減をしたい場合は、次に紹介する配送代行がおすすめです。
EC配送を安くする配送代行（発送代行）
配送料だけでなく、人件費や賃料などトータルでコストを下げる方法として配送代行（発送代行）の利用が効果的です。理由は、商品の入出荷や保管、検品などの一連の物流業務を委託して、社内業務の負担を大幅に減らすことが可能だからです。
配送代行を提供している会社は、物流倉庫や配送センターを構え、専属のスタッフを揃えて依頼主のニーズに応えるための体制が整っています。
また、円滑なEC配送に関するノウハウや実績も豊富です。
一度の大量の荷物を出荷するため、大手の宅配業者と格安料金で契約しており、自社で契約するよりも配送料も割安になるでしょう。
このように配送料だけでなく、社内の物流業務の負担軽減や人件費、賃料なども削減可能です。
EC配送のアウトソーシングのメリット
EC配送をアウトソーシングするメリットは以下のとおりです。
- 物流品質の向上 ： 作業スピードが上がり、出荷ミスが減る
- コア業務にリソースを集中 ： 販促活動や顧客フォローに時間が投下できる
- 固定費の削減 ： 商品保管スペースの削減や人員調整が可能になる
これ以外にも、繁忙期の対応を委託先に任せることでスケーラビリティの高いEC運営が可能になる点がアウトソーシングの最大のメリットではないでしょうか。
人員や設備を自前で調達したり、維持したりする必要もありません。アウトソーシングすることで、社内とEC配送の最適化ができます。
EC配送のデメリット
一方で、EC配送の外注化にはデメリットもあり、主なものは以下のとおりです。
- 細かく梱包方法を指定できない
- トラブル発生時に迅速な対応が難しい
- 社内で物流ノウハウを蓄積できない
このようなデメリットがあるため、独自の細かなカスタマイズには柔軟に対応しにくい傾向があります。そのため、外箱の開封時からブランドイメージにこだわりたいECでは対応が不十分な場合が出てくるかもしれません。また、初期費用や長期契約が前提の料金設定をしている物流会社もあるため、契約前に十分な比較と検討が必要です。
EC配送は発送代行サービスのMOTOMURAに
ECを運営されている企業様、発送作業にどれくらい時間や手間をかけていますか？配送件数が増えると、手間やコストが無視できなくなります。特に都内では賃料や人件費も上昇しています。
そこで、埼玉県志木市に物流拠点を持つ株式会社MOTOMURAの発送代行サービスをご検討ください。コストを抑えた配送費と保管料で発送作業や在庫管理の手間を軽減できます。
当社のサービス内容の一例は以下のとおり。
- 入荷から出荷までワンストップ対応
- 多品種小ロットの在庫管理（ケース・バラ）
- デバンニングOK
- FBA納品代行OK
業務委託で商品開発やマーケティングなどのコア業務に専念できるようになります。コスト削減や効率化をご検討の際は、お気軽にご相談ください。
商品保管は1坪、カゴ台車1台から対応、繁忙期だけのご利用も承っております。
株式会社MOTOMURAの発送代行サービスはこちら
EC配送の最適化でコストと顧客満足度を両立：まとめ
EC配送は、荷物を運ぶ作業だけでなく、顧客に商品を届けるためのプロセス全般が含まれます。そのため、安くて早い配送方法を探すだけでなく、受注や商品保管、梱包のクオリティーにも注力して、迅速な発送が可能な体制づくりを目指してみてください。また、信頼できる物流倉庫や、配送代行サービスを活用すれば、効率化と満足度の向上の両方が実現できるはずです。
今回紹介した内容を参考に、自社に最適なパートナーを見つけて物流の改善を進めてください！
