CoC認証とは?FSC認証との違いや取得方法・費用について紹介

森林保護

CoC認証とは

CoC(Chain of Custody)認証とは、森林管理認証(=FM認証)を取得した森林から産出された木材や紙製品を用いて生産された製品を、所有権を持つすべての事業体を対象に、適切に管理・加工していることを証明する制度です。

FM認証(森林認証)

FM認証(森林認証)は、Forest Managementの略で、適切に管理された森林であることを示しており、CoC認証を受けるには、原料はもちろん生産過程に関わる全ての事業体もCoC認証を受けていることが必須となります。CoC認証・FM認証は国際的な基準に基づき、持続可能な森林経営が行われること、持続可能な森林経営を支援するための取り組みとして立ち上げられました。

なぜ、このような取り組みが始まったのかというと、世界では東京ドーム2個分もの森林がたった1分で消えているという現実があります。この現実を鑑み、今後の持続的な木材調達を可能にすること、その価値を消費者に理解してもらうことを目的としたものです。

CoC認証の認証審査機関

CoC認証にはFSC、PEFC2つの認証審査機関がありますが、FM認証の認証審査機関はFSCのみとなっています。FSCは世界共通の基準に国ごとの事情・現状を踏まえた基準が設けられており、PEFCはあくまで国ごとに作成された基準となるため、グローバルビジネス展開をしていく請けではFSCによるCoC認証を受けるほうが有効でしょう。

認証制度そのものはFSCで認証を直接行うのではなく、あくまで公平・公正に行われるよう、ASIが認証機関として認定した第三者機関が認証を行っています。

CoC認証とFSC認証の違い

FSC認証はFM認証とCoCの連鎖により成り立つものです。

認証を受けた製品には、FSCマークをつけて販売することが許可され、この認証は5年間有効になります。

FM認証をうけた木材を使い、CoC認証を受けた事業者だけで製造された製品がFSC認証を受けた製品となり、FSCマークをつけて販売できるもの、と認識すると良いでしょう。

より詳しくFSC認証について知りたい方は、下記記事を参照ください。

» FSC認証とは【梱包資材・緩衝材とFSC認証】

一部の商品だけCoC認証を受けることもできる

CoC認証を受けるには、全ての製品をCoC認証が受けられるようにする必要はありません。

CoC認証を受ける製品だけがFSC・PEFCの基準に則っていれば大丈夫です。ただしFSCマークを製品につける際には、CoC認証を受けたものだけが対象となる点は留意してください。

CoC認証を受けることで得られるメリット

CoC認証を受けるとどのようなメリットがあるかをまとめました。

  • FSC製品として販売可能になる
  • 製品に対し付加価値がつけられる
  • 競合製品との明確な差別化によるブランディングになる
  • SDGsに貢献している明確なアピールが可能になる
  • 全流通過程を定期的に審査することでサプライチェーン・マネジメント強化につながる
  • CoC認証取得済みの企業への製品提供も可能になるため販路が広がる

CoC認証を受けた事業者だけで製造した商品は、製品にFSCマークをつけて販売することができるようになります。これにより、企業としての社会責任活動を行うこと、またそうした活動をしている企業であるというアピールになるのは国際社会においても大きなアドバンテージとなるでしょう。

またFSC製品を販売するにあたっては製品が完成するまでの間の原料・全工程・流通においても認証を受けていることが必須です。ですから、例えばFSC製品を販売しようとしている事業者にとっても、取引先となり得ます。CoC認証を受けることは容易とは言えませんが、だからこそ競合が少ない市場での活路を開くためにも有効なのです。

世界基準であるFSC認証は、今はまだ日本国内において消費者層まで浸透しているとは言い難い状況ではありますが、世界的にみると意識している消費者も増えてきており、確実に成果は得られる戦略であるとも言えるでしょう。

CoC認証の審査内容・期間・審査機関・審査費用

CoC認証の審査は遠隔ではなく現地に審査員が訪れて行われ、基本的には書類・現場審査ともに同日実施されます。書類審査は、管理マニュアル・製造加工記録・請求書・納品書・教育訓練記録のほか関連会社や外部委託先との覚書なども見るものです。現場審査は正しく認証材が管理されているか(非認証材と混じらないようされているか)、なども含め製造・管理担当者へのインタビューもあります。工場・倉庫だけでなく事務所での審査も行われ、主に管理体制・管理手順とそれらを裏付けられる伝票等の確認が行われるものです。

認証そのものは5年間有効ですが、年次監査も行われ、継続的にこれらの基準に則っているか確認が実施されます。

CoC認証にかかる期間は3~5カ月

CoC認証の契約を行い、審査結果がでるまでには3~5カ月ほどかかります。

契約から本審査までに1~3か月、本審査から審査結果が通知されるまでに2,3か月かかるので、余裕を持って計画されることをおすすめします。

CoC認証の審査費用

費用は審査依頼機関・審査が必要な事業所の規模・業務の複雑さなどにより変動します。
費用の内訳は以下です。

  • 審査費用
  • 年間管理費用
  • FSC認定管理料
  • 審査員の旅費・交通費
  • (希望があれば)事前マニュアル審査費用

また1年ごとに受ける年次監査でも、書類監査・現場監査を含めて行われるため、都度費用がかかります。

日本国内のCoC認証審査機関

日本国内でCoC認証の審査を行っているのは以下の6社のみとなっています。

  • アミタ株式会社
  • ビューローベリタスジャパン
  • コントロールユニオンジャパン
  • インターテック・サーティフィケーション
  • 一般財団法人日本ガス機器検査協会
  • SGSジャパン

まとめ

地球環境への配慮を欠かさない企業が製造した製品である証となる、FSCマークを製品につけるために欠かせないCoC認証についてご紹介してまいりました。認証を受けるまでには3~5カ月ほどかかること、また容易とは言えないもののメリットが大きく認証を受ける価値は十二分にあることもご理解頂けたのではないでしょうか。

CoC認証を受ければ国際社会に対して大きな社会貢献アピールにもなり、製品にも付加価値を付け他社製品との明確な差別化が図れます。その強力な後押しは認証を受けるのが容易ではない上、年次監査をへて、5年ごとの更新審査も必要になることなどがあってこそなのかもしれません。

簡単ではないからこそ、国内における競合も多くなく、販路を広げるためにも役立つCoC認証取得、是非検討されてみてはいかがでしょうか。


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