物流担当者が知っておくべき!
アウトソーシングで期待できる導入効果とは
倉庫や工場などの物流現場では、限られた人員をいかに効率よく配置できるかが、非常に重要です。やり方次第で、生産性が向上するだけでなく、コスト削減も大幅に実現できます。
しかし、時期や時間帯によって、繁閑の差が激しい同業界では、常に一定の手順や方法で業務の最適化がはかれるわけではありません。そこで役立つのが「レイバーコントロール」です。
今回は、物流業務管理を最適化できるレイバーコントロールの意味やメリット、注意点、さらに導入の手順について解説します。
目次
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レイバーコントロールとは
「レイバーコントロール」とは、物流現場において、最適な人員を適時、適所に配置して効率よく業務が推進できるように管理・運用する手法を意味します。
倉庫業務は、具体的には、ピッキング作業、仕分け作業、検品・出荷作業、箱詰め・梱包作業、ラベル貼り、フォークリフトをはじめとするマテハン作業等に分類できます。
管理担当者は、数十、数百、あるいはそれ以上の数にのぼる人員を、上記のタスクごとにシフト調整し、日々業務が滞りなく進むように管理しなければなりません。繁忙期と閑散期では業務量に差があるうえ、作業内容によっては限られたメンバーしか配置できないため、厳密にいうと同じ運用パターンでよい日は一日もないといっても過言ではないでしょう。
よって、適切な人員配置業務は、だれでもできる単純な業務ではないため、属人化しやすく、特定の担当者が不在になると、たちまち業務全体に支障が出ることが珍しくないのです。
そこで有効なのが、レイバーコントロールです。
レイバーコントロールは、すべての業務を細分化し、各担当ごとの業務内容を明確に線引きしたうえで、作業量を数値化します。そして、どのスキルや労働力をもった人員を、何人、どの時間帯に、どの業務に配置して、どれだけの業務を行うのか、を総合的に管理・運用するのです。
時期や時間帯に関係なく、ただ同じ人員を闇雲に配置し、場当たり的に業務をこなすやり方では、人手が足りないときと、逆に余るケースで大きな差が発生し、生産性とコスト面で著しく効率が悪くなってしまいます。ただでさえ人手不足と長時間労働が問題視されている物流業界において、このやり方では、火に油を注ぐ結果を招くことは、だれの目にもあきらかでしょう。
そこで、レイバーコントロールを行えば、繁忙期には人材派遣会社から適切な人員を必要なだけ手配し、閑散期には減らすといったことがシステマチックに行えるので、属人化の解消も可能となり、業務改革にはうってつけなのです。
レイバーコントロールのメリット
レイバーコントロールを導入した場合のメリットについて掘り下げましょう。
生産性が高まる
冒頭で触れたように、倉庫業務には、さまざまな工程があります。しかし、とくに中小の現場においては、手の空いた者が、やれることをやる、という非効率な運営手法が長年の風習と化し、ベテラン社員がいくつものタスクを兼務せざるを得ないケースが珍しくありません。
そこで、レイバーコントロールによって業務の細分化と各業務への適切な人材配置が可能となれば、過剰労働や属人化が解消され、全体として常に一定の業務レベルが維持しやすくなります。加えて、各作業における業務フローの見直しも進むため、確実に生産性が向上するでしょう。
コスト削減が実現する
レイバーコントロールを導入すると、繁忙期には人員を増やし、閑散期には減らすということが柔軟に行えます。1日の内でも、業務量に応じて時間帯ごとにシフト調整しやすくなるでしょう。すると無駄な人員を効率よく減らすことができるため、人件費削減に寄与します。
レイバーコントロールの注意点
続いて、レイバーコントロールの注意点を見ていきましょう。
臨機応変な対応が難しい
適切な数の人員を適所に過不足なく配置するため、どこかで欠員が出ると、その穴埋めに苦労します。急きょ人材派遣を依頼したり、別の部門の人員がフォローに回ったりしてしのぐことになりますが、業務内容に不慣れだったり、そもそもやり方が理解できていなかったりする場合は、業務全体に支障が出るおそれがあります。
マニュアル通りいかないケースもある
レイバーコントロールでは、各作業内容を数値化し、そこに必要な人員を機械的に配置していきます。例えば、10の作業量に対して、1人が2の作業をこなせると定義された場合、この作業には、自動的に5人が配置されます。しかし人員の中には、ベテランもいれば、入りたての新人もいるでしょう。正社員とパートやアルバイトでは知識や経験に大きな差が生じるかもしれません。すると1人が必ずしも2の作業量を完璧にこなせるとは言いきれません。
レイバーコントロールによってシステム化すると、この辺りの微調整が困難になります。よって実際の現場では、日ごとに業務量や担当する人員の顔ぶれを見ながら、配置場所を変えたり、人員を増やすといった担当者の配慮が欠かせないでしょう。
レイバーコントロールの手順
それではここから、レイバーコントロールの手順を説明しましょう。
業務全体を細分化する
倉庫業務であれば、荷物が到着し、仕分け作業をして、専用棚に収納、オーダーに合わせたピッキング、検品、梱包、ラベリング、そして積荷までが大まかな流れになります。これらを現場の流れや作業のしやすさを考慮して、特定の部門ごとに細分化します。
業務内容を明確に定義する
業務が細分化できたら、各部門の業務内容を明確にルール化します。つまり、どこまでの作業が済めば、次の部門に引き継ぐかという線引きを行い、責任の所在をはっきりさせるということです。これにより、顔ぶれや時期に左右されずに、各部門の作業内容が客観視・共有できるようになります。
業務ごとの作業量を数値化する
部門ごとの作業内容が定義できたら、その作業量がどれくらいになるのかを数値化します。時間、日、週、月という単位ごとに作業量が明確になれば、自ずとそこに必要な人員が算出できます。
データによる管理・検証を行う
レイバーコントロールと並行して勤怠管理システムを導入し、データを使って業務フローに問題がないか検証します。コスト削減は実現できているのか、力作業が得意な若いスタッフがもっと必要なのか、マテハン操作ができる人員を補充すべきか、など改善点が浮き彫りになれば、その都度適切な手を打ち、運用システムにも修正を加えてブラッシュアップしていく必要があるでしょう。
まとめ
物流業界における人手不足と業務の属人化等による長時間労働は、非常に深刻です。国や自治体、業界団体でもこれらについては、強く問題視されています。しかし、その根本原因が著しい少子高齢化である以上、生半可な方法では解説しないばかりか、今後問題はさらに深刻化すると考えて間違いないでしょう。
そこで、そのソリューションとしてレイバーコントロールがおすすめです。上記の課題に拍車をかけるように、国内の物流量は年を追うごとに増加の一途をたどっています。機能不全をおこし、企業価値を失墜させないためにも、一日も早くレイバーコントロールを導入し、適切な業務改革を推進しましょう。
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