物流担当者が知っておくべき!
アウトソーシングで期待できる導入効果とは
- バリューチェーンとは、製品やサービスをアイデアから現実のものにするための、段階的なビジネスモデルです。
- バリューチェーンは、最小のコストで最大の価値を提供できるよう、ビジネスの効率化を支援します。
- バリューチェーンの最終目標は、コストを抑えながら生産性を向上させ、企業の競争優位を創出することです。
- バリューチェーン理論では、企業の5つの主活動と4つの支援活動を分析します。
バリューチェーンとは、事業活動を機能別に分類し、どの部分(機能)が付加価値を生み出しているか、競合他社と比較してどの部分に強み・弱みがあるかを分析し、事業戦略の有効性や改善の方向性を探ることを指します。
1つの製品が顧客に届くまでには、さまざまな企業活動が関わっています。企業活動を「モノの流れ」に着目して主活動と支援活動に分け、そこにマージン(利益)を加えて全体の付加価値を表現します。
- 主活動とは、部品や原材料の購買、製造、出荷物流、営業・マーケティング、サービスなどのことです。
- 支援活動には、人事、経理、技術開発など、主活動を支える間接部門が含まれます。
分類のポイントは、厳密さではなく企業の様々な活動に着目し、その役割・コスト・事業戦略全体への貢献度を明らかにすることです。
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バリューチェーンの理解
バリューチェーン分析の目的は、企業が最小のコストで最大の価値を提供するために、生産効率を高めることです。
競合他社に負けない価格、優れた製品、顧客ロイヤルティを求める競争が激化する中、企業は競争優位を保つために、自らが生み出す価値を継続的に検証する必要があります。バリューチェーンは、企業が自社のビジネスの中で非効率な領域を見極め、その手順を最適化し、最大の効率性と収益性を実現するための戦略を実行するのに役立ちます。
生産工程をシームレスかつ効率的にすることに加え、企業が顧客に信頼と安心感を与え、ロイヤリティを維持することは非常に重要です。バリューチェーン分析もその一助となります。
主活動
5つの要素で構成され、いずれも付加価値を高め、競争優位を生み出すために不可欠な活動です。
- インバウンドロジスティクス:荷受、倉庫、在庫管理などの機能を含む
- オペレーション:原材料を最終製品に変換するための手順を含む
- アウトバウンドロジスティクス:最終製品を消費者に配布するための活動を含む
- マーケティングとセールス:広告、宣伝、価格設定など、認知度を高め適切な顧客をターゲットにする戦略を含む
- サービス:カスタマーサービス、メンテナンス、修理、返金、交換など、製品を維持し、消費者の体験を向上させるためのプログラムを含む
支援活動
支援活動の役割は、主要な活動の効率化を支援することです。
4つの支援活動のいずれかを効率化すれば、5つの主活動のうち少なくとも1つに利益をもたらします。
これらの支援活動は、一般的に企業の損益計算書上では間接費として表記されます。
- 調達:企業が原材料をどのように調達するかということである
- 技術開発:製造技術の設計・開発、工程の自動化など、企業の研究開発段階において用いられる
- 人事管理:事業戦略を実現し、製品の設計、マーケティング、販売を支援する従業員の雇用と定着に関わる
- インフラストラクチャー:企画、会計、財務、品質管理など、会社のシステムや経営陣の構成を含む
背景
ハーバード・ビジネス・スクールのマイケル・E・ポーターは、著書『競争優位の戦略』の中でバリューチェーンの概念を紹介しました。著書の中で「競争優位性は、企業全体を見ても理解できない。競争優位は、企業が製品を設計し、生産し、販売し、提供し、サポートする際に行う多くの個別の活動から生まれるのである 」と述べています。
つまり、企業のプロセスの各段階で価値を最大化することが重要なのです。
バリューチェーンとサプライチェーンの違い
バリューチェーンは事業活動全体の流れや活動に価値の連鎖があるという意味ですが、サプライチェーンは単に、事業活動におけるモノの一連の流れのことを指しています。
サプライチェーンとは
サプライチェーンとは、簡単に言えば、消費者の手元に届くまでのシステムのことです。
「原材料の調達」「商品の製造」「在庫管理」「配送」「販売」「消費」などの一連の流れのプロセスを指します。そして、製品の製造と販売に関わるすべての個人、組織、資源、活動、技術のネットワークで構成されるものであります。
バリューチェーンとサプライチェーンの関係
バリューチェーンとサプライチェーンは無関係ではなく、互いに影響し合う関係にあります。
例えば、企業活動における供給の流れを表すサプライチェーンのあるプロセスに変化があれば、そのプロセスの付加価値も影響を受けることになります。
サプライチェーンに関する経営努力に連動してバリューチェーンの内容も変化することを念頭に置き、事業活動にマッチした施策を調整・検討することが可能です。
バリューチェーン分析の進め方
バリューチェーン分析の効果的な実施方法について見ていきましょう。
自社のバリューチェーンを把握する
業種によって内容は異なりますが、自社に関連する付加価値を特定することが重要です。
まずは、製品やサービスが生み出されるまでの一次および二次的な活動をすべて把握することです。複数の製品やサービスを販売している企業では、それぞれの製品についてこのプロセスを行うことが重要です。
自社にかかるコストを確認する
主活動と副活動が特定できたら、次は、それぞれの活動がプロセスに与える価値と、それにかかるコストを決定します。
同様に、プロセスの各段階に関連するコストを理解することも重要です。状況によっては、コストを削減することが、各取引の価値を向上させる簡単な方法であることがわかるかもしれません。
活動が生み出す価値について考える方法
- それぞれの活動は、エンドユーザーの満足度や楽しみをどのように高めているのか?
- それは、我が社にとってどのような価値を生み出すのか?
- 例えば、ある材料で製品を作れば、ユーザーにとってより丈夫で豪華なものになるのか。
- ある機能を搭載することで、ネットワーク効果やビジネス拡大の恩恵を受ける可能性が高くなるのか?
自社の強み・弱みを出す
バリューチェーンが完成し、各ステップにおけるコストと価値が把握できたら、次はそれを自社の競争優位に照らし合わせて強みと弱みを分析します。
正確な分析を進めるためには、できるだけ多くの人から意見を聞くことが大切です。
自社だけでなく、競合他社の強み・弱みも一緒に探ってみましょう。
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