物流においての検品とは何かをわかりやすく解説|向いている人の特徴や作業のネックについても紹介

検品

検品作業はアルバイトでもできる簡単な仕事というイメージがあるかもしれません。しかし、物流のなかで検品は重要作業の1つです。とはいえ、多くの企業では、検品に人手や設備など費用をかけることに抵抗があるかもしれません。

そこでこの記事では、検品の基本を押さえて、どれくらいの重点をおくべきか判断できるようにまとめました。紹介する内容は以下のとおりです。

  • 検品作業の概要と種類
  • 検品作業の3つのネック
  • 検品が得意になれる人の特徴
  • 検品作業の負担軽減と対策

この記事を参考にして、検品を自社でやるのか、アウトソーシングするのかを検討する材料にしてください。

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検品作業をわかりやすく概要と種類にわけて解説

まず、検品を概要と種類にわけて、以下の順番で解説します。

  1. 検品作業の概要
  2. 2種類の検品作業

それぞれ確認していきましょう。

検品作業の概要

検品とは、商品の性能、品質、数量が発注したものと同じであるかを確認する作業です。検品には、大きく分けて2つの作業があります。

1つ目は、納品された商品の数量が伝票とズレていないことを確認する数量確認です。もうひとつは、商品の外観や外箱に損傷がないかを確認する外装検品です。いずれも「検品」と呼ばれます。

単純な作業ではありますが、検品を怠ると、不良品がお客様に届けられ、クレームに発展することもあり得ます。従って、商品や部品の品質と数量を一定に保つことは重要な作業となります。また、効率的な入出庫のための前提条件をつくる仕事ともいえます。

検品作業の作業環境

検品作業の作業環境は、どうしても長時間になりがちです。ただし、前述した商品の外箱や中身を確認するような検品作業は、座って行うこともあります。

一般的には集中力が求められますが、異常を発見する作業なので、注意力や観察力がより必要とされるでしょう。

2種類の検品作業

検品作業には「入荷検品」と「出荷検品」の2種類があります。

作業内容そのものに大きな違いはありませんが、行うタイミングが異なります。

「入荷検品」は、自社の工場、倉庫に届いた商品を保管する前に検査する場合の作業です。対して「出荷検品」は、倉庫から作業者がピッキングしてきて、梱包する前に商品をチェックする作業です。どちらの作業でも、伝票と比較して商品の状態や数量を確認します。しかし、出荷検品の場合は、注文先に商品を送る最終チェックとなるため、商品のキズやへこみなどがないか入念な確認が必要です。

作業は、手作業で商品の状態を1つずつチェックする方法と、バーコードやRFIDを使用した機械的なチェックの両方で組み合わせて行われるケースが多いでしょう。

検品作業の3つのネック

ここからは検品作業の3つのネックについて説明します。

検品は重要な作業ではありますが、業務のなかでは人手とコストをかけたくないものといえるでしょう。そのため、以下の3つがネックになりやすいです。

  1. 人で検品作業をするとミスが起きやすくなる
  2. 機械で対応すると設備費がかかる
  3. 検品作業を誰に担当させるのか決めないといけない

1つずつ説明します。

人で検品作業をするとミスが起きやすくなる

人で検品作業をするとミスが起きやすくなります。それは、ベテランの作業者であっても同様です。結論として、手作業の部分があればあるほど、検品作業中のミスが起きやすくなります。対応策は、機械化できる部分は極力機械で対応するとミスの低減に効果的です。しかし、外箱のチェックやへこみなどは人の手を使わないと確認ができません。

したがって、人の手を使う検品作業でミスが起きないルール作りが重要になってきます。

機械で対応すると設備費がかかる

人のミスを減らすためには、検品作業に機械を導入するのが効果的です。高性能カメラや画像認識AI、検品用ロボットなども浸透してきました。ただし設備投資が必要になり、人件費と合わせてダブルで費用がかかります。そして検品の精度を高めるには人と機械のダブルチェックが必要です。問題としては、検品作業そのものは利益を生まないため、企業によっては設備投資には慎重になるでしょう。

とはいえ、検品を軽視すると不良品を取引先に納めてしまい、信用を失う可能性があるため、ある程度の費用をかけないと検品の精度を高めることができません。

検品作業を誰に担当させるのか決めないといけない

検品作業の担当を社員にするか、アルバイトに頼むか決めないといけないのも悩ましい部分です。社員に担当させる場合、より責任を持たせたり、検品作業の効率化を考えさせたりが可能になるでしょう。また、フルタイム勤務であれば短期間で習熟が可能です。しかし、アルバイトよりも人件費より高く、検品以外の作業にまわしたほうがコストパフォーマンスを追求できます。

アルバイトに検品作業を担当させる場合、作業の正確性を担保するための手順やマニュアル作成が必須です。また、定期的に募集をかけて採用活動をしないといけません。そして、アルバイトをまとめるリーダーも必要になります。したがって、安易に金額だけで判断するだけでなく、手間も考慮しないといけません。

検品作業が得意になれる人の特徴

この章では、検品作業が得意になれる人の特徴を説明します。

ミスをしないことが重要であるため、単純作業をコツコツと一定のペースでできる人に適性があります。検品そのものは、勢いやスピードよりもミスや欠陥品を見落とさないほうが重要です。そのため、仕事の要領を掴むのに時間がかかっても、確実にできる人のほうが向いています。したがって、几帳面な人を検品の担当にして、ホウ・レン・ソウの習慣を教えると作業がスムーズに進みます。

検品作業の負担軽減と対策

検品作業の負担軽減と対策方法について解説します。前述したとおり、検品はコストと人員をかけたくないが重要な作業です。

そのため、以下のような対策があります。

  1. 検品作業のアウトソーシング
  2. バーコード・QRコード・RFIDの活用

1つずつ説明します。

検品作業のアウトソーシング

検品作業をアウトソーシングすれば、自社で人や設備を用意する必要がなくなります。当然、人を教育する手間も不要です。自社の人員をより優先度の高い作業にまわせることができるでしょう。

ただし、検品作業をアウトソーシングした場合、自社の倉庫内で対応してくれるならいいですが、大抵の場合は外注先に商品を送らないといけません。その結果、商品を在庫するまでの工程が増えて、時間がかかるというデメリットがあります。また、自社に相性の良い業者選びも一苦労といえるでしょう。

そして、自社での検品に関するノウハウなどを蓄積する機会がなくなるため、何らかの理由で自社で検品するような体制になった場合には、相当な苦労が伴います。

したがって、自社で対応するかアウトソーシングするかは、人件費や設備費を正確に計算するだけでなく、前述したデメリットをリスクとして考慮してください。

バーコード・QRコード・RFIDの活用

もし自社で検品をする場合は、作業用にバーコードやQRコード、RFIDを積極的に活用しましょう。

扱う商品の単価が安い場合は、バーコードやQRコードを利用して、アパレルなど単価が高い場合はRFIDなどを導入して積極的に自動化、少人化ができるようにします。もちろん、機材選びや人員教育を自社で行う必要があり、費用も手間もかかります。しかし、ノウハウが蓄積でき、検品作業の教育方法を確立できれば差別化にもつながります。

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検品を自社で対応するかアウトソーシングするか判断が必要

検品作業とは、入荷・出荷する際に商品の性能や品質、数量が注文と合っているかを確認する重要作業です。効率的な入出荷作業の基礎を支える作業といえるでしょう。軽視すると、不良品を顧客の元に配送してしまい信用を失う可能性があります。

したがって、管理者側は、コストパフォーマンスや手間、リスクを考慮しながら、検品の精度を上げるために自社対応するか、アウトソーシングするかを決断しましょう。

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