SKU(Stock Keeping Unit)とは?

SKU (Stock Keeping Unit)とは?

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SKUは物流業界だけでなく、小売業の仕入れや在庫管理のシーンなど幅広く使われる単語です。

「今更聞けないけどSKUって結局なんなの?」

という方のために、本記事ではSKUとは何か、なぜSKUという単位が使われているのか解説いたします。

SKUの考え方や管理の仕方を理解したうえで、作業の効率化に活かして使いこなしていただけるはずです。

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目次

◆ SKU (エス・ケー・ユー)とは

SKU(エス・ケー・ユー)とは、Stock Keeping Unit の略で、在庫管理を行う上での最小単位を指し、「単品管理」と表現されることもあります。物流では、受発注、在庫管理をおこなう時の最小管理単位として使用します。物流業界や小売業の仕入れ・在庫管理などの場面で幅広く使われます。

◆ なぜSKUという単位で商品を管理するのか

例えば、「Yシャツ」「Tシャツ」などの商品カテゴリーがそれぞれ1つずつあり、SKUを使用しない場合、どんな色、形、サイズ、ブランドでも「Tシャツ」という1つのカテゴリーとして扱われます。

在庫管理にSKUを使用すると、商品の色、形、商品名、ブランド、包装状態(箱/袋/パッケージなど)、販売単位数量によって、異なる商品カテゴリーとして管理されます。SKUは、在庫管理をより簡単に、より細かく行うための単位で、これにより適切な在庫管理を行うことができます。

例えば、「5SKU、400個の商品在庫があります」という場合、「5種類、在庫が400個あります」という意味になり、会話で使われることがあります。

また、1SKUとしてまとめられるものは、全く同じ商品として考えられるものと言い換えることもできます。先ほどの「Tシャツ」の例で言えば、サイズが3種類(S / M / L)、色が2種類(ピンクとグリーン)あれば、「6SKU(2色×3サイズ)」の商品となるわけです。特にアパレル商品は、色やサイズによって在庫管理が煩雑になりがちなため、SKU単位で商品を受け取るのが一般的です。

◆ SKU の考え方

それではさらに、具体例を挙げてみましょう。

例えば、ボールペンというアイテムがあるとします。アイテムの単位としては1ですが、このボールペンを1本、3本パック、5本パック、10本パックなど、入数の違いで区別して販売する場合、SKUは4となります。

このようにSKUは、1つのアイテムを、より小さな単位で分類するときに使われます。

SKUのサンプル

◆ SKU の管理方法

一般的には、下記のようなケースでSKUを区別して管理すべきであると考えられています。

 • 商品名、ブランド名、等級が異なる場合
• 商品のタイプと種類が異なる場合
(希望小売価格、色、サイズ、原材料、販売数量など)
• 商品の正味量が異なる場合
(例 : マヨネーズ150g入り、マヨネーズ300g入り)
• 包装形態が異なる場合
(例 : 袋物、箱物、缶詰、瓶詰)
 販売単位が異なる場合
(例 : 3本パック、5本パック、10本パック)
• セット商品で、価格または中身・組み合わせが異なる場合
(例 :Aプリンターインク5色セット×各1本セット Bプリンターインク5色×各3本セット)

在庫を保管し管理する、在庫管理を行う上でとても重要な単位でもあるSKUは、同じ商品であっても区別がある場合もあるのです。

SKUはJANコードを基準に考える

バーコード

JANコードとは商品についているバーコードに書かれた13桁(短縮タイプは8桁)数字の部分です。

JANコードは製造メーカーが自由な裁量で発行できるものですが、SKU単位でJANコードが振られているのが一般的です。在庫管理や入出荷管理にハンディターミナルを利用する企業も多いですが、この時もバーコードを読み取るだけでJANコードも含めた管理ができるため、効率的に作業が進められます。

もし仮に、同じ商品の色違いを同じSKUとしてしまうと、管理作業は煩雑化してしまうことになるため、基本的にはJANコードはそれぞれの商品タイプとなるように振られることが一般的です。

JANコードのつけられない食品などのSKUの考え方

食品のように、商品個別にJANコードをつけられない方法で販売される商品もありますが、そのような場合も基本的にはSKUは「まったく同じ商品として扱うことができるか」を基準に考えることができます。

例えば大玉の白菜、小玉の白菜、ハーフカットの白菜、1/4カットの白菜があるとします。

どれも白菜ですが、それぞれ別SKUとして扱う場合は、4SKUあるということになります。

同じ商品で内容量が違う場合は別SKUと考える

上の白菜のように、同じ商品でも1梱包毎に内容量が違う場合は別SKUとして考える方が良いでしょう。なぜそうするかというと、作業効率と関係があります。

白菜の注文数量が1の場合、その商品のSKUを理解していないと、出荷数量を間違えてしまいます。出荷単位を明確にし、誰が見てもわかるように表示することが重要です。同じ商品であっても、出荷先によって1梱包の数量が異なれば、それは別のSKUとみなして作業を行います。ただし、通常は6個入りの商品が、キャンペーンで9個入りに増量され、通常とキャンペーンでJANコードが同じであれば、同一SKUとみなされます。ただし同じ出荷先に、同じSKU(同一JANコード)だからといって、6パック入り、9パック入りを混在して配送してしまうのはクレームとなってしまうことが多いため、配慮が必要です。

コラボ商品など同一商品でパッケージが異なる場合

近年は人気のキャラクターや有名人、人気番組などとのコラボ商品が人気を博すケースも多く見受けられます。お菓子やペットボトル飲料、雑貨などでも商品はまったく同じでもパッケージデザインだけ変更されて販売されているのを目にした方も多くいらっしゃるでしょう。パッケージだけが違い、JANコードが同じ商品は、基本的に別SKUとして管理されるのが一般的です。

小売店の売り場を想像してみるとわかりやすいですが、コラボ商品と通常商品が同じラインに並んでいるということはありません。そのように売り場に出すところまでを想定すると、同じ梱包にパッケージの違う商品が混在してしまうと現場作業が煩雑になります。ですから、基本的には別のSKUとして管理することが好ましいとされているのです。

マイナーチェンジなどでパッケージ変更の場合は同一SKUでOK

製造ロットの違いで、パッケージ変更前と変更後のものが混在してしまうケースでは、基本的に同じSKUとして扱われるのがほとんどです。この場合は変更前のパッケージのものを優先して出荷し、変更前のものがはけたところで変更後のパッケージの商品を出荷するよう管理すると良いでしょう。

SKUで商品を管理するメリット・デメリット

商品をSKUという単位を使って管理することのメリット・デメリットについてまとめました。

SKUを採用するメリット

SKUを使い商品を管理することの最大のメリットは、『効率よく在庫管理ができるようになる』ということです。先にも触れましたが、SKUはJANコードと紐づけて考えられているという側面からみても、商品管理を流通にかかわる様々なシーンで効率よく統一的に行うことを可能にする単位だからです。

1つの商品に複数のタイプがある事の多いアパレル・雑貨・食品・生活雑貨といったものが、今どれだけあるのかを瞬時に把握できるため効率よく作業を進めることができるようになります。

小売店でのとある柔軟剤の売り場を想像してください。売り場にAというブランドの柔軟剤が1種類しかない店舗Cと、4種類全てがそろっている店舗Dがあるとしましょう。顧客目線でみたとき、1種類のみ在庫がある店舗Cよりも、気分で選べる店舗Dを好んで利用する顧客が多くなることはいうまでもないでしょう。顧客に買い物を楽しんでもらう、多くの顧客の需要にあった供給を行うためにも、効率よく在庫が切れたものが把握することができるSKUが最適なのです。SKUを活用し成功している事例として、ZOZOが有名で、ZOZOは多くの商品を取扱ながらも、迅速に仕分けし梱包・出荷を可能にする高いSKU管理能力があります。事業規模が大きくなるほど、SKU管理のメリットが大きく感じられることも特長です。

SKUを採用するデメリット

SKUを採用することのデメリットは、慣れるまで管理に難しさを感じてしまう点と、その分管理コスト(人件費など)がかかる点にあるでしょう。SKUで管理するうえで、従業員教育は欠かせず、効率よく作業するためにハンディターミナルを新規に導入したり、システムを改修したりと初期の設備投資がかかることもあります。小規模店舗にはそのような設備投資をするほどのメリットがない場合もあり、SKUを取り入れずに商品を管理しているケースもあります。

◆まとめ

このように SKU は、商品を特定するための最小単位として設定するものですが、先のボールペンを例に取ると、ボールペンというアイテムを1本で売るのか、5本単位で売るのか、10本で売るのかは、販売会社の意向に委ねられており、SKU の設定は販売会社自らが設定するものとなります。

SKUの設定は、御社の商品や、管理に適した数で設定するのが望ましいと言えるでしょう。

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