倉庫保管の相場は固定費と変動費で変わる!坪単価の相場も列挙

倉庫保管の相場は固定費と変動費で変わる!

倉庫保管の費用相場を調べようと思っても、何を基準に選ぶのかわかりませんよね。また、相場よりもお得な倉庫を借りたいと探しているかもしれません。そのためには、倉庫保管の料金について把握するのが近道といえます。料金の仕組みがわかれば、費用の目安がつけられて、不必要な支払いを抑えることができるからです。

この記事では、倉庫保管料を構成している固定費や変動費、計算方法など以下の内容をわかりやすく解説します。

  • 倉庫保管費用の仕組み
  • 計算の仕方と料金相場
  • お得な倉庫を見つけるポイント
  • 倉庫保管料を節約するポイント

この記事を参考にすれば、倉庫保管料の相場や料金の見方、選び方のポイントが把握できるようになります。

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倉庫保管費用の仕組み

倉庫保管費用は、大抵の場合は固定費と変動費の2つで構成されています。この固定費と変動費には、さまざまな料金が含まれています。

内訳を列挙すると以下のように表すことができます。

倉庫保管費用費用の分類項目
固定費倉庫保管料(スペース利用料)
システム利用料
業務管理料
変動費入庫料
検品料
ピッキング(出荷)料
梱包(流通加工)料
デバンニング料
配送料

荷物を預ける側には、料金が複雑でわかりにくいように感じてしまうでしょう。

また、倉庫によっては、固定費を設定せずに使用量に基づいて料金を請求する従量課金制を採用しているところも多いです。したがって、倉庫ごとの料金を比較するのは簡単ではありません。

しかし、倉庫保管費用の基本は、固定費と変動費で成り立っていると考えるとわかりやすくなるでしょう。

倉庫保管費用の固定費と変動費の内訳

この章では、倉庫保管費用の固定費と変動費の概要を説明します。

費用を構成する料金の役割がわかれば、倉庫保管費用の妥当性を理解するのに役立ちます。

固定費

固定費は、文字通り毎月定額でかかる費用であり、荷物の出荷量や倉庫の利用頻度に関わらず発生します。固定費に含まれるのは以下の3つの料金です。

費用内容
倉庫保管料(スペース利用料)倉庫内の使用する広さで計算される料金
システム手数料(基本料金)導入している倉庫管理システムの使用にかかる費用
業務管理料温度や湿度管理、破損防止、防カビや防虫、セキュリティなど荷物の劣化を防ぐ費用

変動費

変動費は、出荷する荷物の量に応じて変わる費用で、扱う荷物1個あたりで計算されます。当然、商品の入出荷量が増えれば変動費も高くなります。

変動費に含まれる主な料金は以下のとおりです。

費用の種類作業内容
入庫料倉庫に荷物を預けるための費用

(段ボールやパレットなど入荷方法で費用が変動)

検品料倉庫に入れる際に荷物をチェックするための費用
ピッキング(出荷)料保管していた荷物を取り出す際の費用
梱包料(流通加工費)段ボールに梱包する際にかかる料金
デバニング料フォークリフトなどの機械を使って倉庫から荷物を取り出す際に発生する料金
配送料荷物の配達料

(北海道や沖縄、離島で追加料金)

他にもキャンペーンや特典の同梱など追加作業を依頼すると、オプション料金が発生します。特に、EC事業で倉庫を利用する場合は、チラシやカタログ、初回特典などの追加作業が増える傾向があります。したがって、カタログなどの同梱作業が多い場合は、列挙した料金にオプション料金が上乗せになると考えておきましょう。

固定費:倉庫保管料の計算の仕方

前述した倉庫保管料(スペース利用料)を計算する際には、預ける商品や倉庫ごとに計算方法が異なることが一般的です。そのため、倉庫保管料の計算方法が複数あることを把握しておきましょう。

計算方法説明
坪建て倉庫の保管料金では最も一般的な方法であり1坪(約3.31平方メートル)単位で保管料を計算

地方であれば1坪あたり3,000円、首都圏にある倉庫は10,000円になる場合もある

個建て扱う商品の大きさが均一の場合、1個あたりの単価を設定して保管料を計算する
パレット建てパレットの個数で料金を計算する方法

パレットとは、フォークリフトで荷物を輸送や積み込み、保管作業をする際に使う土台

重量建て預ける商品が液体や粒、粉状で個数やパレットの数量で管理できない場合に重さで計算する方法
容積建て海外から商品を輸入する際にコンテナで受け入れる場合に容積で単価を設定する方法

これらの倉庫保管料は、実際に見積もりを取らないとわからない場合が多いです。また、預ける商品によっても「パレット建て」や「重量建て」で計算方法が変更される可能性があります。

しかし、一般的には前述した「坪建て」で計算する倉庫が多いため、倉庫が建っている地域の坪単価を把握すれば料金が妥当か判断しやすいです。

倉庫保管費用の計算の仕方と料金相場

倉庫保管料の計算の仕方と料金相場を解説します。

とはいうものの、倉庫ごとの料金体系によって異なるため、この章では固定と変動費で分かれているケースを説明します。

  1. 倉庫保管費用の平均価格
  2. 首都圏の貸倉庫の坪単価
  3. MOTOMURAの倉庫保管費用

正確な金額を知りたい場合は、見積もりを取ることをお勧めします。

倉庫保管費用の平均価格

前述のとおり、倉庫保管費用は固定費・変動費を合わせて計算します。

それぞれの料金の価格帯を列挙すると以下のとおりです。

費用の分類項目価格帯
固定費倉庫保管料(スペース利用料)4,000~7,000円(坪単価)
システム利用料2~5万円
業務管理料1~5万円
変動費入庫料10~100円(1個あたり)
検品料10~100円(1個あたり)
ピッキング(出荷)料10~100円(1個あたり)
梱包(流通加工)料150~300円(段ボール使用)
デバンニング料2~3万5,000円
配送料400~1,500円(1個あたり)

もちろん、列挙した料金は、商品の大きさや重さによって実際とは異なる内容になるでしょう。特に梱包料や配送料は、預ける商品のサイズや種類、配送先によってかなり変動します。

単純に料金表だけを見て判断するのではなく、実際に見積もりを取って比較しましょう。

2. 首都圏の貸倉庫の坪単価

前述した費用で相場を把握しやすいのは倉庫保管料(スペース利用料)です。

坪単価が公開されている場合も多く、立地から相場に適しているか判断できます。参考として、首都圏の坪単価を一部列挙すると以下のとおりです。

市・区・地域坪単価(円)
江東6,000 ~7,000
中央・港6,000 ~
浦安・市川4,500 ~ 5,500
足立・北4,000 ~ 5,000
朝霞・新座・志木4,000 ~ 4,500
松戸3,500 ~ 4,500
八王子3,500 ~ 4,500
海老名・寒川3,000 ~ 4,000

坪単価の幅を見ると首都圏近郊でも7,000 ~ 2,500円と幅があるため、条件の良い倉庫は探せるでしょう。

3. 株式会社MOTOMURAの倉庫保管費用

前述したとおり、当社でもお預かりする商品や保管の仕方によっても料金の変動が大きいため、正確な料金の提示は残念ながらできません。

参考として、公開できる最低単価を列挙すると以下の金額になります。

費用の分類項目当社の費用
固定費倉庫保管料(スペース利用料)4,000円~
変動費ピッキング(出荷)料10円~(1個あたり)
配送料350円(SSサイズ)

その他の料金は、商品の種類や大きさによって変わります。

預けたい商品の大きさや個数など、ご相談を頂ければ正確な見積もりを作成させていただきますので、ご検討ください。

倉庫保管料を計算する期制(期間)

倉庫保管のコスト管理を徹底するには、費用を計算する期制(期間)を活用しましょう。倉庫保管費用の計算する期制には4種類ほどあり、1ヵ月を異なる期間で区切って料金を計算します。

  • 3期制:料金を1日〜10日・11日〜20日・21日〜31日の10日間ごとにわけて計算する料金
  • 2期制:1日~15日・16日~31日と1ヵ月間を上期と下期の2つに分ける方法
  • 1期制:日数で区切らずに1ヵ月単位で計算する料金設定
  • 日割り:1日ごとに倉庫保管料を計算する方法

3期制や2期制であれば、1ヵ月の中で預ける荷物量や出荷量が正確に把握できるため、コスト管理やコントロールがしやすくなるでしょう。

そのため、扱う商品の売れ行きや在庫量が1ヵ月で大きく変動する場合は、3期制や2期制が適しています。

コスト管理を徹底するためには、自社の扱う製品に合う期制を選びましょう。

相場よりもお得な倉庫を見つけるポイント3つ

相場よりもお得な倉庫を見つけるためのポイントを3つ紹介します。

  1. 交通の便が良い立地にある
  2. レスポンスが早い
  3. 預けたい商品の実績が豊富である

それぞれ確認していきましょう。

交通の便が良い立地にある

倉庫保管の費用で考慮すべきは倉庫の立地です。ただし、単純に「首都圏 = 便利」とは限りません。加えて、都心の倉庫は郊外の倉庫よりも保管料が高くなります。実は、交通の便の良い場所に建っている郊外の倉庫のほうが、配送に優れている場合が珍しくありません。特に、高速道路へのアクセスがしやすい場所にある地方の倉庫は、保管料は安く、配送効率が良いという費用と効率の両面で優れています。

そのため、全国配送が多い場合は、交通の便に優れた郊外の倉庫がおすすめです。反対に首都圏に顧客が集中している場合は、埼玉県や千葉県に位置して配送が短時間にできる倉庫が適しています。

倉庫を選ぶ際は、立地と交通の便を配慮しながら選びましょう。

レスポンスが早い

商品の個数や配送先の変更、キャンセル対応などに迅速に応じられる倉庫を選ぶことが重要です。業務には予期しないトラブルが必ず発生します。

その際に、すぐに連絡がとれる担当者や、変更情報がすぐに反映されるシステムを導入している倉庫を選びましょう。

他にも、レスポンスの早さには、一時的な業務拡大への対応能力も含まれます。

例えば以下のような内容です。

  • 繁忙期に追加の倉庫スペース確保の有無
  • シーズン前の大量入荷・出荷への対応の可否

特にネットショップでは、時期によって需要量が急激に変化することもあり、借りるスペースを柔軟に変えられる倉庫のほうが適しています。

注文情報の変更と繁忙期の対応における迅速さも事前に確認しておきましょう。

預けたい商品の実績が豊富である

質の高い物流サービスを選びたいなら、これまで倉庫が取り扱ってきた商品をチェックしましょう。

預けたい商品や類似商品を扱っている実績があれば、保管や発送に関するノウハウが蓄積されています。

その結果、ミスやクレームが少なく、質の高いサービスを提供している可能性が高いです。

反対に、類似商品を扱ったことがない倉庫はノウハウが少ない可能性があるため、別の倉庫にしたほうが無難かもしれません。

契約をする前に、倉庫の実績確認を忘れず行うようにしてください。

倉庫保管費用を相場よりお得にするには固定費を調整

倉庫保管の費用は、固定費と変動費の合計で算出されます。

ポイントは、固定費を必要以上に高くしないことと、倉庫がアクセスの良い立地にあるかどうかです。固定費は、倉庫のスペースやシステムを借りるという形で毎月一定で費用がかかります。変動費は、預ける商品と発送する量で変わるため、出荷量が増えれば費用も高くなります。また、依頼する作業が増えれば、それだけ変動費が高くなるため、どこまで作業を依頼するか取捨選択が必要です。

したがって、借りる倉庫の広さと立地を厳選すれば、倉庫保管の固定費を抑えられ、十分な費用節約となるでしょう。

首都近郊で倉庫をお探しであればMOTOMURAにご相談

当社は、首都圏に即日出荷を対応しつつ、倉庫保管料の安い埼玉県に位置しています。首都圏近郊に倉庫をお探しの事業者様は、お気軽にご相談ください。

ご利用できる倉庫スペースを1坪からご用意しています。人員や商品配置を最適化し、豊富な経験とノウハウによりEC事業で課題になりやすい急な出荷増減にスムーズに対応します。

倉庫は年間で約260万点の商品を保管できるキャパシティを有しており、当社の実績と幅広いノウハウ蓄積も十分にあります。取り扱いをしている商品の例は以下のとおり

  • 化粧品
  • アパレル
  • 日用品・雑貨
  • 電子機器類
  • その他

当社の物流プロフェッショナルがお客様の抱える物流に関する問題や課題に対して、共に取り組み、連携しながら解決策を提案させて頂きます。

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この記事の著者について

MOTOMURA物流編集部

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物流の基本や改善ノウハウなど、物流担当者が知っておきたい様々な情報を配信している部署です。


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