物流の流れを図で紹介!押さえるべき物流の基本と業務フロー

物流の流れと業務フローの紹介

物流とは「物的流通の略称であり、生産者から消費者へと商品が流れる一連のプロセスを指す」と説明できます。

といっても、わかりにくいですよね。そこで、この記事では物流の基本的な流れや物流倉庫の仕組み、3PLなど、物流の基本知識を深める内容を解説します。また、円滑な業務のポイントも紹介するため、物流業務の効率化に関するヒントが得られるでしょう。ぜひ最後までご一読ください

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物流の流れと立場

物流の流れと立場

まずは、基本的な物流の流れを以下のように分けて説明します。

  • 物流の流れとは
  • 立場が入れ替わる物流の流れ

詳しく見ていきましょう。

物流の流れとは

物流の流れとは、商品をバトンのように渡していって、最終的に品物を必要としている人や商店に届けるリレーのようなものと例えることができます。

具体的には、メーカーやサプライヤー(供給者)が商品を生産、それを運送業者が物流倉庫や配送センターなどに運び込み、適切に保管。

その後、必要に応じて小売店や個人(需要者)に届ける仕組みです。

これが一般的な物流の流れといえるでしょう。

ただし、スタートする地点が変わると、供給者と消費者が変わります。

立場が変わる物流の流れ

物流では、商品を供給する生産者(供給者)と、商品を必要としている消費者(需要者)の立場が変わる場合があります。

家具や精密機器を製造する過程を例にすると、生産者が「部品を作る下請けの中小企業」だった場合、消費者は「製品を組み立てる大手メーカー」になります。

つまり、原料や部品を作る下請けが「供給者」となり、部品を買う大手メーカーが「需要者」の立場といえるでしょう。もちろん、生産者と消費者の中身が変わっても、物流の仕組みは同じです。

そして、大手メーカーで組み立てられた製品は出荷され、物流倉庫に保管されて、一般消費者の元に届けられます。

この物流の流れがスムーズに機能すると、コスト削減や配送時間の短縮につながり、消費者(需要者)の満足度が高まります。そのため、立場が変わっても企業活動にとって物流の効率化は大変重要です。

ロジスティックスと物流の違い

ロジスティクス物流は似た概念ですが、異なる役割を持ちます。前述したように、物流は輸送や保管、流通加工などの実際のモノの流れを指します。

一方でロジスティクスは、物流を統合的に管理することでムダを減らし、スピードと精度を向上させるための概念的な枠組みです。つまり、ロジスティックスは管理手法といえるでしょう。

もともと軍事用語であり、日本語では「兵站(へいたん)」と呼ばれたロジスティクスは、戦地へ物資を迅速に届けるために発展しました。

この仕組みを企業が導入することで、業務の高度化と競争力の強化につながります。現在では、多くの企業の物流戦略に応用され、在庫管理の最適化や配送をスムーズにして、コスト削減や顧客満足度の向上に貢献しています。

まとめると、物流はモノを動かすプロセスそのものであるのに対し、ロジスティクスはそれを最適化するためのアプローチといえるでしょう。

物流の流れを構成する6大機能

物流の流れを構成する6大機能

物流は、6つの機能で構成されており、これを「物流6大機能」と呼びます。
それぞれの機能と内容を列挙すると以下の通りです。

機能内容
輸 送(配 送)目的地に荷物を安全に運ぶこと
短距離を運ぶ場合は「配送」と呼ばれる
保 管商品を預かり、品質、価値を維持して損傷・劣化を防止
流通加工商品に付加価値の付与
・生産加工:組み立てや切り分けなど商品そのものを加工
・販促加工:ラッピングやタグ付け
荷 役物流倉庫やセンターなど施設内で行われる作業
荷物の積み下ろし、検品、棚入れ、ピッキングなどが含まれる
包 装輸送中の破損や品質低下を防ぐため段ボールなどの資材で商品を保護
中身を保護しつつ、取り扱いを容易にする
情報処理他の機能の効率化や管理、高度化する
在庫管理や顧客情報などのデータの取り扱いも含まれる

以前は、情報処理の機能がなく「5大機能」と呼ばれていました。しかし、EC(電子商取引)や在庫管理、倉庫管理システムの登場により、「情報処理」が加わり6つとなっています。AIが追加されたら7大機能になるかもしれません。

物流倉庫と業務フロー

物流の流れの中で中間に位置する物流倉庫は、商品を保管するだけの役割ではありません。この章では、わかりやすくするため、物流倉庫の仕組みと業務フローを分けて解説します。

物流倉庫の仕組み

物流倉庫では、モノを保管するだけでなく、物流業務に必要な広範囲な機能を備えています。一般的に倉庫と呼ばれる施設は「保管型」です。対して、物流倉庫は「流通型」といえるでしょう。

そのため、商品の保管と管理だけでなく、流通加工などの仕組みを持ち、必要に応じて迅速に出荷できる施設です。

物流倉庫の役割と内容を列挙すると以下の通りです。

機能内容
保 管商品や原材料を保管し、適切な保管環境を維持する
荷 役商品の積み込みや荷卸し、棚入れ、ピッキングなどの作業
流通加工商品の組み立てなどの生産加工や、タグ付けなどの販促加工をして付加価値を追加
梱包・出荷商品に適切な梱包をして輸送中に破損しない状態で発送する
情報 管理出荷状況の把握、在庫管理、顧客情報などのデータ管理をして業務効率を上げる

以前は、各企業が倉庫を所有し、商品の保管や発送を管理していました。しかし、自社で物流倉庫を持つと施設の維持費や人件費、システム化や自動化のための投資まで負担しないといけなくなります。

そこで、物流企業がシステムや設備と、人材を揃えて、迅速かつ正確な業務遂行能力をサービスとして提供するようになりました。これにより、企業の負担を減らしつつ、円滑な物流業務の遂行を可能にしています。

業務フロー

業務フロー

一般的な倉庫内での業務フローは以下のような順序です。

工程作業内容
1. 入荷(入荷検品)商品の受取と入荷予定リストの確認
数量、状態、破損や欠陥の有無をチェック
注文書・納品書と実際の商品を照合
2. 入 庫検品完了後、指定の保管場所へ商品を移動
商品の特性に応じて保管棚や区画を割り当て
在庫情報をシステムや台帳に記録
3. 保 管温度・湿度管理を徹底し、商品の劣化を防止
在庫管理システムで商品の保管期間や状況を管理
4. 流通加工商品の組み立て、加工、ラベル貼りなどを実施
付加価値を付け、即出荷できる状態に整備
5. 受 注消費者から注文受付
出荷指示書(ピッキングリスト)を作成
6. ピッキング出荷指示書に基づき商品を倉庫内から取り出し
効率化のため端末利用や自動化が推進されている
7. 出荷検品出荷前の商品を再度チェック
品質・仕様が顧客要求に適合していることを確認
8. 包 装商品特性や輸送条件に適した梱包材を使用
輸送中の破損や劣化を防止
9. 出 荷梱包完了後、運送業者に商品を引き渡し
配送伝票や納品書を同梱

出荷の後に、消費者の元へ商品を届ける「配送」があります。この業務フローを効率的かつ正確に実施することで、市場に商品を迅速に供給できます。逆に、出荷までに時間がかかる場合は、このフローの中に円滑にできていない部分があると考えられるため、現場の改善が必要になるでしょう。

3PLの概要と種類

物流の流れと同様に全体像が掴みにくいのが3PL(サード・パーティー・ロジスティクス)です。この章では3PLの概要と種類について解説します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

3PLとは第三者による物流業務の代行

3PL(サード・パーティー・ロジスティクス)とは、事業者に代わって、物流の立案や運用をする企業やサービスを指します。一般的な物流事業者との違いは、客観的に効率や合理性を追求している点です。

以前は、供給者(メーカーや事業者)や輸送を担当する企業側での制約や利害関係に配慮した物流体制が採用される傾向がありました。しかし、効率性や合理化を追求する際にこのような配慮が障害となってしまうケースが多々あります。

そこで、客観的に効率的な物流網の構築と運用をするため、3PL業者が第三者の視点で物流拠点を集約し、配送ネットワークの合理化を行います。このため、3PLとは、企業の物流業務を一括して受託し、効率的に運営することとされます。つまり、3PLは物流体制の全体を最適化できるサービス、または事業者です。効率化やコストの削減を追求したい企業において大きなメリットがあるのではないでしょうか。

関連記事:3PLと倉庫業の違いについてわかりやすく解説

3PLのアセット型とノンアセット型の違い

前述した3PLには、アセット型とノンアセット型と呼ばれる2種類があります。
それぞれの特徴やメリットを列挙すると以下のとおり。

種類特徴メリット
アセット型
  • 自社でアセット(設備や人材)を所有、運営できる
  • 自前の物流拠点、車両、スタッフで安定したサービス提供が可能
  • スタッフ教育や業務改善を直接管理
  • 依頼主である企業と円滑に情報共有できる
ノンアセット型
  • 自社でアセット(倉庫や輸送手段)を持たない
  • 提携した物流会社の設備や人材を活用してサービスを構築、提供する
  • 複数の物流パートナーから最適な輸送方法を選べる
  • 多様なニーズに対応可能

アセット型3PLは、設備や人材が揃っているため、短期間にネットワークの構築や改善が可能であり、信頼関係も築きやすいのが魅力です。対して、ノンアセット型3PLは、物流のコンサルティングに近いものであり、課題に適したソリューションが得られるでしょう。

以上のように、アセット型とノンアセット型では、それぞれ特徴とメリットがあるため、自社の物流課題に応じて適切な3PLを選ぶことが重要です。

物流・商流・流通の違い

物流・商流・流通の違い

物流と似た言葉として商流・流通があります。この2つについても違いを把握しておきましょう。

商流とは所有権の移行

商流(商的流通)とは、取引があるたびに権利(所有権)がお金を支払った側に移る流れのことです。

物流は、商品が供給者(メーカー)から需要者(小売店や個人)へ運ばれるまでの一連の過程でした。この流れと同時に、商品の所有権も移されていきます。

ただし、商流では物流のように倉庫に保管されたり、加工されたりする工程はありません。また、取引の成立によって所有権は、お金を支払った側に移るため、商流は物流よりも先行しています

つまり、商流とは物流と並行して存在する所有権の流れといえるでしょう。

これを「取引流通」と呼ぶ場合もあります。

流通とは物流と商流の上位概念

流通とは、物流と同じく、生産者から消費者へ商品やサービスが届くまでの全体の流れを指します。

ただし流通には、前述した「物流」と「商流」という2つの要素が含まれています。物流は、実際のモノの移動を指し、物理的なプロセスを担っています。

その一方で、商流は、所有権の移転に関わる取引や契約、交渉に関するものです。これらの要素を含んだ流通は、モノだけでなく、情報や金銭、権利といった要素が供給者から需要者へ流れる仕組みを表したものです。

この概念は「生産」から「消費」へという流れの中で、マーケティングや販売戦略、決済システムなども関係してきます。

したがって、流通とは物流と商流の上位概念といえるでしょう。

また、流通が効率化されると、コスト削減や市場の活性化が進み、企業や消費者の双方にメリットをもたらします。

外部委託で物流の流れを円滑に|まとめ

物流の流れとは、生産者(商品を供給するメーカー)から消費者(個人や小売店)にモノを届けるまでのプロセスのことです。この流れを効率化することで、企業は競争力を高めることができ、顧客満足度の向上も見込めます。

ただし、これからの効率化、最適化にはシステムや設備だけでなく、ノウハウも必要になります。そのため、ノウハウや運用実績がある外部の物流企業に任せてしまうほうが効果的ではないでしょうか。

短期間で物流の流れがスムーズになり、早く正確に商品が届けられ、ミスやトラブルも減る体制を整えられるからです。同時にコストも抑えられるでしょう。

当社は、2023年にDX認定を取得し、業務の効率化を実現している物流企業です。埼玉県に3つの物流拠点を構えており、当日配送にも対応しています。関東圏で物流業務の効率化を検討されている事業者様はご気軽にご相談ください。

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MOTOMURA物流編集部

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