ロジスティクスとは? 物流との違いや目的、仕組みについて解説

物流センター

「ロジスティクスの意味をわかりやすく知りたい」
「ビジネス上でロジスティクスはどんな役に立つ?」
「ロジスティクスで有名な会社はどこ?」

このような疑問にお答えします。

企業が効率化を求める際に「ロジスティクス」が業種を問わずに必要になってきています。

ロジスティクスとは、企業の人、設備、商品、情報の一元管理とシステム化を行い、最適化をするための計画と実行をいいます。しかし、これだけではわかりにくいですよね。

そこでこの記事では、ロジスティクスの概要や事例など要点を絞ってわかりやすく解説します。

順番は以下のとおりです。

  • ロジスティクスの概要
  • ビジネス上でのロジスティクスのメリット
  • ロジスティクスと物流の違い
  • ロジスティクスへの取り組み事例

この記事を参考にすれば、ロジスティクスの概要と自社で取り組むための要点がわかるようになるでしょう。

ぜひ最後まで読み進めてください。

→ダウンロード:物流担当者が知っておくべき!アウトソーシングで期待できる導入効果

わかりやすくロジスティクスの概要を解説

この章では、ロジスティクスの概要を2つに分けて解説します。

順番は以下のとおりです。

  1. ロジスティクスは効率的な計画と実行
  2. ロジスティクスの目的

サプライチェーンという言葉と一緒にロジスティクスも使われる用語です。2つの区別をつけるためにも、ここでロジスティクスの内容を把握しておきましょう。

1. ロジスティクスは効率的な計画と実行

ロジスティクスとは、商品の効率的な輸送と保管の物流計画、および実行力を管理することをいいます。つまり、必要量の商品を無駄なく、ちょうど良いタイミングで納品先に届けられるようにシステム化することです。そのため、ロジスティクスには以下のような内容が含まれます。

  1. 原材料の調達量を増やしすぎない
  2. 必要以上に商品の生産をしない
  3. 在庫の保管量の適正化・削減する
  4. 納品先への輸送回数を適正化する
  5. 生産部門と保管、配送部門が相互に情報で連携する

以上の内容を最適化するのがロジスティクスです。とはいえ、業種や分野によってロジスティクスの内容が変わり、企業ごとに計画や実行の方法が異なります。

そのため、一言でロジスティクスを説明すると「物流の一元管理とシステム化を目指す」という漠然とした表現になり、わかりづらくなってしまいます。

最初は、ちょうどよい量の商品をちょうど良いタイミングで納品先に届けるための仕組みづくりがロジスティクスと覚えれば十分です。

2. ロジスティクスの目的

ロジスティクスの目的は、ビジネスの収益性を向上させることです。そのために、商品の保管や配送の無駄を削り、費用対効果が高い状態にするのが重要になってきます。

また、効率化させるためには、顧客ニーズを満たせるだけの商品を供給しつつ、無駄な在庫をしないようにするための情報把握をしないといけません。そのためには一元管理が必要となります。

一方で、5S活動のような現場の作業に関わるものも含めて、ムダを減らしていくこともロジスティクスに含まれます。つまり、ロジスティクスの目的は、企業の収益性を向上させるために、物流を一元管理できるようにしてリソース (人、原料、在庫、設備) を最適化することです。

ビジネス上でのロジスティクスの3つのメリット

この章では、ビジネスにおけるロジスティクスのメリットを解説します。

順番は以下のとおりです。

  1. 生産量の適正化
  2. 余剰在庫の削減
  3. 物流コストの削減

それぞれ確認していきましょう。

1. 生産量の適正化

ロジスティクスによって得られるメリットの1つは商品の生産量の適正化です。情報の一元管理によって、今現在の在庫量と納品予定の製品が生産部門で把握できるようになります。すると、生産部門は補充に必要な生産量の把握ができ、過剰生産が避けられます。

同時に、生産のために抱える設備や人員のムダを減らすことができ、過剰投資も避けられるようになるでしょう。
つまり、ロジスティクスによって生産量の適正化ができれば、必要な分だけ生産し、機会損失を防ぎつつ、過剰調達も防ぐことが可能です。

2. 余剰在庫の削減

ロジスティクスで商品の必要量が把握できるようになるため、余剰在庫を削減できます。もちろん、売れる商品の在庫量を適正にして欠品の回避も可能です。他にも、商品在庫に必要なスペースが正確にわかれば、保管するのに適切な広さの倉庫を選べるようになり、賃料の見直しもできます。

突然注文が増えた時に欠品を避けるため、在庫量はやや多く見積もる場合があります。しかし、ロジスティクスで必要量の把握ができれば、不必要な在庫もいらなくなります。したがって、在庫管理もロジスティクスに含まれる内容といえるでしょう。

3. 物流コストの削減

間接的ですが、ロジスティクスは物流コストの削減にもなります。生産量が適正化できて、余剰在庫が無くなれば、輸送回数も自然と減少するからです。また、納品先に届ける商品の頻度と量も適正にできるため、使用するトラックを変更したり、ドライバーの拘束時間を短縮したりもできるようになります。ECショップであれば、商品の調達と注文客の元に届けられるまでのロスタイムが最小限に抑えられるでしょう。

以上のことから、ロジスティクスは物流コストの削減もできます。

ロジスティクスと物流の違い

物流はロジスティクスと同じように扱われますが、厳密には異なります。物流は「発送元から発送先に物を運ぶ活動」を指します。もちろん、ロジスティクスの一部に物流が含まれていますが、ロジスティクスは物流よりも上位にあたる言葉です。

また、物流といわれても含まれる活動は複数あり、物を運ぶだけではありません。

物流には以下の活動が含まれます。

  • 荷物の輸送
  • 保管
  • 梱包
  • 加工
  • 荷役(荷物の受け取り)

これらの活動を適正化するのがロジスティクスです。

したがって、物流のほうがより現場的な活動を指し、ロジスティクスは物流を効率化するための概念といえます。そして、ロジスティクスよりも上位になるのがサプライチェーンです。

サプライチェーンとは何かをわかりやすく説明!物流やロジスティックスとの違いも一緒に解説

ロジスティクスへの取り組み事例

この章では、ロジスティクスの取り組み事例を3つ紹介します。

順番は以下のとおりです。

  1. 納品方法と配送スケジュールと見直し(日本マクドナルド株式会社)
  2. 追従自動走行する物流ロボットの導入(DHL)
  3. 物流倉庫と製造工場をシステムで連携させ管理(佐川急便)

前述したように、ロジスティクスへの取り組みは各社でそれぞれ異なります。紹介する内容もそれぞれ異なるため、参考にしてみてください。

1つずつ確認していきましょう。

1. 納品方法と配送スケジュールと見直し(日本マクドナルド株式会社)

日本マクドナルド株式会社は、物流倉庫から店舗への配送効率の見直しを行い、コストカットとドライバーの負担を軽減しました。

それまで、カートを使用した納品方法が全体の60%だったのを100%まで引き上げました。カートの重量でトラックの積載効率は低下するものの、荷卸しの作業負荷の軽減につながります。また、配送スケジュールは店舗側の希望ではなく、物流目線で再構築したそうです。

結果、長時間になりやすいドライバーの勤務時間の短縮と、配送トラックの走行距離を短縮、車両の回転率も向上しました。このような取り組みに対して、日本マクドナルドの受賞歴は以下の通りです。

  • 令和元年度グリーン物流パートナーシップ会議「特別賞」を受賞
  • 2019年度ロジスティクス大賞ロジスティクス大賞「業務改革賞」

ロジスティクスの一環である納品方法と配送スケジュールの見直しで、走行距離の短縮(排ガス量の削減)とドライバーの労働環境の改善につながっています。

2. 追従自動走行する物流ロボットの導入(DHL)

グローバルロジスティクスで有名なDHLは、ドイツの国際宅配サービスを提供している企業です。FedExやUPSなどを比較されるほど知名度の高い国際物流企業であり、海外に荷物を発送する際には候補になるのではないでしょうか。

DHLは、荷物を保管する倉庫でピッキングをするスタッフに追随するロボットを導入しました。ロボットは、フランスの新興企業のEffidenceのEffiBOTと呼ばれカート型をしています。ピッキングスタッフは追随してくるロボットのカート内に荷物を入れながら作業を行います。

そして、十分な荷物を載せてから、ボタンを押すとロボットは出荷場所に自立走行します。スタッフが出荷場所に行く必要はありません。ロボットが出荷場所に向かうと、すぐに新しいロボットが自動的に入れ替わって、ピッキングスタッフに追随します。

スタッフは重い荷物を持つ必要がなく、終始ピッキング作業に集中できるため、効率的な出荷作業ができます。

3. 物流倉庫と製造工場をシステムで連携させ管理(佐川急便)

佐川急便は、日立物流と協力し、建築資材を生産と倉庫をシステムで連携させて、必要な分だけ輸送するJIT(Just In Time)納品を提供しています。

輸送を依頼した製造業は、10カ所で倉庫を借りており、在庫管理ができずに生産が過剰になっていました。

それが日立物流の倉庫を利用することで、どれだけの資材が出荷したのか、生産工場が把握できるようになりました。

結果、倉庫に過剰にあった資材の保管、ムダな輸送をする必要がなくなり、在庫するための倉庫10カ所を閉鎖。効率的な製造、輸送、納品ができるようになりました。

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株式会社MOTOMURAは、埼玉県志木市に拠点を置き、BtoCとBtoB双方に対応して物流業務の代行サービスを展開しています。MOTOMURAでは配送業者として主に佐川急便とヤマト運輸を利用しており、全国発送に対応できます。また、MOTOMURAは連絡ツールとしてChatworkを使用しているため、レスポンス良く情報のやりとりができます。午前中に指示を出せば当日発送も可能です。

MOTOMURAはクラウド型の倉庫管理システムを使用しており、その在庫データには顧客のスマートフォンからでも自由に接続して確認できます。毎朝30分の環境整備活動を実施しており、長年に渡って5Sの徹底をしているサステナブルな会社です。首都圏で物流サービスをお探しの方は、MOTOMURAの利用を検討されてみてはいかがでしょうか。

ロジスティクスとは効率化を追求する計画と実行

ロジスティクスとは、企業の人、設備、商品、情報を最適化するための計画と実行するプロセスをいいます。そして、ロジスティクスで効率化が進むほど企業の収益性が向上します。
そのためには、原材料をより効率的に調達、生産、必要分だけ在庫して、納品先に速やかに輸送する必要があります。キーとなるのは一元管理とシステム化です。

ロジスティクスに取り組む際には、それぞれの現場で効率化を求めるのではなく、部署がお互いに情報把握を容易にできる仕組みづくりが必要です。


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    MOTOMURA物流編集部

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