
楽天市場への出店を検討されている方にとって、RSL(楽天スーパーロジスティクス)は自社で商品を保管するのではなく、楽天の倉庫を利用することができるサービスです。「実際に商品を倉庫に保管するといくらかかるの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
ある程度以上の規模のECショップを運営する場合、自社で倉庫を持たないと、思うように効率的に運営できません。しかし、自社で倉庫を構えるとなると、家賃だけでなく、人件費や管理費もかかってしまいます。
今回は、RSL(楽天スーパーロジスティクス)の料金やサービス内容、RSLは自社にとって価値のあるサービスなのか、などの情報をお届けします。また、楽天市場だけでなく、Amazonへの出店を検討されている方にも、RSLとFBAのどちらが良いのか判断できるような情報をお届けします。
倉庫・物流業務を委託したい方へ
目次
楽天で倉庫保管してもらえるRSL(楽天スーパーロジスティクス)とは
楽天市場に出店する際、倉庫保管から発送まで対応してもらうことができるのがRSL(楽天スーパーロジスティクス)というサービスです。AmazonでもフルフィルメントサービスbyAmazon(FBA)という同じような物流アウトソーシングサービスがありますが、楽天の倉庫に納品された商品を、ショップ側が出荷指示を出したタイミングで発送代行してくれる、というのがRSLの特徴です。RSLは土日関係なく、365日あす楽発送にも対応しているため、自社倉庫で対応するよりもスピーディーなサービスが展開できる点が大きなメリットではないでしょうか。
自社で倉庫を構えるコストもかからなくなること、また出店にかかわる商品管理・商品ページ作成・受注処理と顧客サポートに集中することができるため、人件費も大きく削減することが可能になります。RSLはAmazonが提供しているFBAよりもサービスがきめ細かくクオリティが高い、とも言われていますので、RSLの利用条件と、RSLとFBAの違いについてもまとめてみましたので、続けてご覧ください。
RSLの利用条件
RSLの利用には2つの前提条件が設けられています。
- 楽天市場に出店していること
- 受注管理システムを導入していること
①に関しては大前提となることはいうまでもありませんが、②に関しては、クロスモール・助ネコ・通販する蔵・BOSS・ネクストエンジンなど任意の受注管理システムを導入することで、倉庫との連携を図るため必須となります。そのうえで以下の条件をクリアすることが必要です。
- 商品管理用バーコードを表示すること
- 組み立てが必要なもの・危険物・生もの・冷蔵・冷凍品でないこと
- 保管する商品の三辺合計が160cm以内であること
- 夏場(最大40℃)・冬場(0℃程度)の保管に耐えられる商品であること
上記の6つの条件をクリアできる商品であれば、楽天でRSLサービスを使用し、倉庫保管から商品出荷まで任せることができます。
RSLとFBAの違い
倉庫保管から出荷までを楽天に任せられるRSLと、AmazonのFBAの違いを見ていきましょう。
RSL(楽天スーパーロジスティクス) | FBA(Amazon) | |
---|---|---|
料金目安(80サイズ1件配送量含む) | 479円 | 514円 |
受注管理システム | 必須 | 不要(Amazonセラーセントラルで操作可能) |
配送会社 | 日本郵便 | 複数の配送会社と提携 |
ギフト配送 | あり | あり |
チラシなどの同梱 | 可能 | 基本可能 ※Amazon外への誘導となるものは不可 |
翌日発送 | あす楽対応 | プライム商品となるため可能 |
商品期限管理 | 期日の近いものから出荷 | 対応あり(要期限管理商品として登録要) |
当該サービス外の商品保管・出荷 | 別料金なしで対応あり | 別料金扱いで対応可能 |
このように、基本的にはRSLにあるサービスはFBAでも対応しているものが多くありますが、料金が安くなること、レターやチラシの同梱についてFBAでは制限が厳しくなる点が大きな違いです。また、注目していただきたいのは表の最下部にある、「当該サービスがいの商品保管・出荷」に関する部分です。RSLなら楽天市場ショップ、FBAならAmazon以外に出品している商品の保管・出荷の管理について対応しているかどうかの違いです。
複数のモールにショップを出店される方にとって、他のモールに出店している商品をそれぞれ別に管理するのは色々と課題があるでしょう。例えば「楽天市場と、自社サイトでもECショップを経営している」という場合にRSLを利用すると、別料金なしで全ての在庫管理と出荷までを楽天に任せることができます。
FBAでも在庫管理・出荷を委託できますが、別料金となってしまう点も大きな違いです。ただし、RSLを利用する上では受注管理システムの導入が必須となるため、コストの面でどちらが良いのかは利用される受注管理システムによっても検討が必要な部分でしょう。
RSLの利用にかかる費用は?
RSLの利用をするにあたっては、初期導入費として5万円と、実際の保管から出荷にかかる費用が別途かかります。初期導入費は3か月以内に初出荷できた場合無料となるので、できるだけ早く軌道に載せたいところです。RSLを利用する場合にかかる値段は、『配送料金+保管料金+出荷作業費』の3つの費用の合計です。
配送料金
配送料金は全国一律価格となるため、沖縄や北海道・離島であっても同一となります。
ポスト投函は180円、60~100サイズであれば380円、120サイズが500円、140~160サイズで850円です。
保管料金
保管料金は商品を保管する実スペースの面積と保管日数により決まります。
1,000立方センチメートルあたり7.5円で、月額でなく実際に保管した日数に応じて料金が加算されます。
出荷作業費
出荷作業費は出荷する商品の大きさにより異なります。
- 極小サイズ(320×230×27mm以内かつ1kg未満)・・・50円
- 小サイズ(3辺の合計が100cm以内)・・・80円
- 中サイズ(3辺の合計が101~120cm以内)・・・100円
- 大サイズ(3辺の合計が121~160cm以内)・・・200円
楽天で倉庫保管できるRSLの利用開始までの流れ
RSLの利用開始までの流れについて解説してまいります。
- WEBで見積もりフォームの入力
- 担当者と電話で重要事項の説明(20~30分ほど)
- 見積の提示(電話連絡から1週間ほど)
- 説明を受けた事の確認書類・本申込書を郵送し契約
上記が申し込みから契約までの流れです。
実際にRSLを導入するにあたっての導入コンサルティング(倉庫利用に必要な情報登録・入荷計画の作成・必要書類の提出・商材の数量や運用についての確認など)や、受注システム・RSLサポートツールの利用方法説明・運用リハーサルを経て利用が開始されます。そのため申し込みから1~2か月ほどかかることを逆算して計画的に申し込みしましょう。
まとめ
在庫管理を含む倉庫管理、高品質な梱包・配送などをまとめて委託できる楽天スーパーロジスティクス(RSL)について、ご理解いただけたでしょうか?RSLを利用することで、あす楽発送などのユーザビリティの向上にもつながり、リピーターだけでなく、新規顧客の獲得にもつながるかもしれません。今回ご紹介した内容を参考に、自社にとってRSLを利用する価値があるかどうか、ぜひ検討してみてください。
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