EC業務の負荷を減らす「セット組み対応」物流代行の活用とは

化粧品

EC運営における「セット組み」は、販売戦略としては非常に有効です。単価アップ・在庫整理・顧客満足度の向上に貢献し、季節商戦やキャンペーン施策でも重宝されています。

ですが、現場の手間が大きいのも事実。組み立てや同梱、SKU管理や出荷ミスのリスクなど、対応リソースが限られる中小規模ECでは特に負荷が高くなりがちです。

特に次のような課題はありませんか?:

  • 社内人員でセット組み・検品・梱包まで回すのが限界
  • ギフト対応など季節波動が大きく、繁忙期の負荷が高い
  • 出荷ミスやSKU管理のミスが顧客満足度に影響している

上記にお悩みの場合「物流代行」という選択肢が現実味を帯びてきます。

本記事では、EC現場での「セット組み業務」の課題と、外注化による改善ポイント、物流代行を選定する際の判断軸までを整理してご紹介します。

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セット組みとは?|EC現場での定義と実際の運用

セット組みとは、複数の商品を1つにまとめて販売・管理する作業を指します。主に次の2種類の運用方法があります:

事前セット組み(組立式)

これは複数の商品をあらかじめ1つのセットとしてまとめて管理する方法です。ピッキング時にセットが完成しているため、出荷準備がスムーズになります。この方法は主に、セット商品が固定されており、出荷時に変更がない場合に適しています。

  • 複数の商品をあらかじめ1袋・1箱にまとめ、1つのSKUとして管理。
  • ピッキング・出荷作業が簡素化される。
  • ギフト商品、販促セット、キャンペーン商品などで多く採用。

出荷時セット組み(同梱式)

出荷時に、単体の商品をピッキングしてからセット商品を組み立てる方法です。この方法では、商品は単品で保管され、必要に応じてセットとしてまとめます。セット内容や構成が頻繁に変わる場合や、在庫の柔軟な管理が求められる場合に有効です。

  • 各商品は単品在庫として保管し、出荷時にまとめて梱包。
  • 商品個別の在庫把握が可能なため、柔軟な在庫運用が可能。
  • 商品+説明書/ノベルティのような「販促同梱物」にも対応。

具体例:

  • コスメ:スキンケア3点セット(クレンジング+化粧水+美容液)
  • アパレル:上下セット、コーディネート提案型商品
  • 食品:飲み比べギフト、詰め合わせセット
  • シーズン商品:母の日、クリスマス向けギフト構成

セット組みの目的や設計方法

セット販売を効果的に活用するには、目的を明確にしたうえで、実行可能な設計を行うことが重要です。セット組みは、「売れる仕組み」と「回せる体制」の両輪で成り立ちます。

項目 内容
ニーズの理解 顧客がどのような商品を求めているのか、どのような組み合わせであれば購入したいと思うのかを深く理解することが重要です。購入履歴や顧客からのフィードバック、市場調査などを通じて、顧客のニーズを把握し、魅力的なセット商品を企画しましょう。
商品構成の最適化 セットにする商品は、互換性や関連性が高く、顧客にとって価値のある組み合わせであることが重要です。売れ筋商品とそうでない商品を組み合わせることで、在庫の調整を図ることも可能です。ただし、顧客ニーズのない商品を無理にセットに含めることは避けるべきです。
価格戦略 セット販売の大きな魅力の一つは、単品で購入するよりもお得に購入できることです。価格設定は、顧客にとっての価値と自社の利益率のバランスを考慮して行う必要があります。定額値引き、定率割引、定額固定など、様々な価格設定の方法を検討し、最適なものを選択しましょう。
付加価値設計 限定ノベルティ、特別包装、送料無料など付加価値を明確に
業務フローの整備 セット商品の販売は、倉庫内業務や在庫管理を複雑にする可能性があります。受注から梱包、発送までのプロセスを効率化し、正確な在庫管理を行うための体制を構築することが重要です。必要に応じて、倉庫管理システム(WMS)の導入や、物流代行サービスの利用も検討しましょう。

セット組みのメリットと課題

ECサイトでセット商品を販売することには、複数の重要なメリットがあります。

効果 解説
作業効率化 ピッキング・梱包の工程が簡略化される(特に事前セット型)
客単価の向上 まとめ買い需要を喚起、1件あたりの売上アップ
在庫調整 売れ残り品の再活用、シーズン商品の消化にも効果
商品露出強化 セット内の関連商品が新たな販売機会を生む

一方で、自社で全てを内製化する場合の負荷は大きく、以下のような課題に直面します。

課題 現場での影響
SKU管理の煩雑化 セットSKUと単品SKUの在庫管理が別管理になるケースも
出荷ミスのリスク 同梱ミス・構成間違いによる顧客対応コストが増加
倉庫作業の負担増 繁忙期は特にピッキング・組み立てに時間と人員が必要
法令リスク セット構成によっては「抱き合わせ販売」扱いの懸念も

WMS(倉庫管理システム)を使用したセット組の効率化

ECサイトで商品点数が多い場合、特にセット商品を取り扱う際、アナログな手作業でのセット組みは時間と労力がかかり、ミスのリスクも高くなります。ここでは、WMS(倉庫管理システム)を活用したセット組みの効率化について説明します。

WMSを使用したセット組みの設定

セット組みの作業は事前にまとめて行うことが多いですが、出荷時にセット組みをする方法をWMSで設定できます。これにより、セット組みをより柔軟に行えるようになりました。以下の設定が重要です。

商品マスタの設定

各商品の詳細情報をWMSに登録します。商品名、SKU、在庫数量など、基本的な情報が正確に設定されていることが前提です。

セットマスタの設定

セット商品を管理するためには、セットマスタを作成します。このセットマスタでは、セットに含まれる商品を指定し、セット商品としてピッキング・出荷できるように設定します。

効率化のポイント

出荷時にセット組みを行うことで、在庫管理が柔軟になり、過剰在庫や不足在庫のリスクを軽減できます。また、WMSを使用することで、手作業でのミスや重複作業を減らし、作業効率を大幅に向上させることが可能です。さらに、WMSでは、出荷時にセット組みをする際の設定を簡単に行えるため、担当者の負担も軽減され、運営のスピードアップが期待できます。

WMSを活用したセット組みの効率化は、アナログな作業から解放され、より迅速かつ正確な出荷を実現します。セット組みの方法とWMSの設定を適切に行うことで、業務全体の効率化が進み、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。

「物流代行」の活用で課題を解決

セット組みは販売施策として大きな効果を持つ一方で、内製化の限界が早く訪れる業務でもあります。

  • 業務がボトルネックになっていないか?
  • 出荷品質に自信を持てるか?
  • 社内リソースが本来の業務に集中できているか?

これらに少しでも不安を感じるなら、一部の業務からでも物流代行の導入を検討する価値はあります。セット組み業務の負荷を外部に任せることで、品質を保ちながら、コア業務に集中できる環境をつくれます。

まずは現状の業務を整理し、どこまで任せるかを見極めるところから始めてみてください。

物流代行で対応可能な業務

  • 商品のピッキング・組み立て・袋詰め
  • ノベルティ・パンフレット・説明書の同梱
  • ギフトラッピング・熨斗(のし)対応
  • JANコード・SKUラベルの貼付
  • WMSと連携した在庫・出荷情報のリアルタイム共有

物流代行の選定ポイント:比較すべき3つの視点

視点 チェック項目
柔軟性 最小ロット、納期対応、構成変更への柔軟性があるか
連携力 自社システムやカート・WMSとのデータ連携に対応できるか
コスト設計 作業単価だけでなく、繁忙期加算や保管料も含めた総額で比較

現場目線で重要なのは、「繁忙期にも品質を落とさず回せる体制があるか」。

特にギフトやキャンペーン商品では、出荷精度がブランドの信用に直結します。ミスのリスクを抑えたいなら、セット構成に慣れた実績のある業者を選ぶべきです。

セット組み対応の物流代行ならMOTOMURAにお任せください。

MOTOMURAの軽作業・物流加工代行サービス

私たちMOTOMURAは、セット組みを含む煩雑なEC業務を一括代行いたします。以下のようなニーズに柔軟に対応可能です。

  • 少ロット・短納期OK:キャンペーンやテスト販売にも対応
  • 高い出荷精度:ギフト・食品・コスメ等、ブランド品質を重視する商材にも対応
  • 自社システム連携:WMS、カートシステムとのスムーズな連動が可能

──社内対応に頼らず、「任せる物流」で業務を安定化

  • FBAのAmazon規格にも準拠可能なラベル貼付・検品・セット組みを実施。
  • コア業務に専念できる体制を提供。
  • 海外製品の販促用セット組み、包装・再生作業に対応。
  • セット組み、ギフト包装、販促物の同梱、検品まで一括対応。
    小規模ECから中堅規模まで幅広く対応可能。

まとめ|セット組みを効率化するなら、外注化の検討を

セット組みは、売上アップと在庫効率化の両方を実現できる有力な施策です。ただし社内での対応には限界があり、人手不足・繁忙期の波動・品質管理の観点から、物流代行との連携は現実的な選択肢となっています。

「どこまで社内で対応すべきか」「どこから外注化するか」を整理し、部分的な業務からでも委託を始めることで、業務効率とミス削減の両立が可能になります。


導入相談の一歩として、現状の出荷フローやセット商品構成の棚卸から始めてみましょう。

必要であれば、業者選定の支援フォーマットや比較リストの雛形もご提供できます。お気軽にご相談ください。

MOTOMURA物流配送センター

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この記事の著者について

MOTOMURA物流編集部

MOTOMURA物流編集部

物流の基本や改善ノウハウなど、物流担当者が知っておきたい様々な情報を配信している部署です。

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