FBA納品は、Amazonセラーセントラルで納品プランを作成し、商品にラベルを貼って倉庫へ送ることで誰でも行えます。ただし、手順を誤ると受領されなかったり、納品不備で返品になることもあるため、正しい順番とルールの理解が欠かせません。
この記事では、FBA納品を自分で確実に完了するための手順と注意点を、初めての方にもわかりやすく解説します。準備から梱包、ラベル貼り、発送までの流れを一つひとつ確認しながら進められる内容です。
また、納品件数が増えて時間が取れない場合に便利な納品代行サービスの活用方法も紹介します。「Amazonでの販売に集中したい」「他モールとの出荷を効率化したい」という方にも役立つ内容です。
これを読めば、安心してFBA納品を進められるようになります。
なお、当社(株式会社MOTOMURA)では、Amazon規定に準拠したFBA納品代行サービスを提供しています。
商品の検品・ラベル貼り・梱包・出荷まで一括で対応します。
目次
FBA納品とは?仕組みと全体の流れを理解する
FBA納品とは、出品者が販売する商品をAmazonのフルフィルメントセンター(倉庫)に送ることを指します。つまり、FBA納品=「商品をAmazonに預ける」工程です。商品をFBA倉庫に納品すると、その後の受注・梱包・発送・返品対応などをすべてAmazonが代行してくれます。
FBA(フルフィルメント by Amazon)とは、Amazonが提供する物流代行サービスで、出品者の代わりに商品の保管から配送までを一括で行う仕組みです。FBA全体の概要やメリット・デメリットについては、FBA(フルフィルメント by Amazon)とは?仕組みと利用メリットを解説で詳しく解説しています。
FBA納品の流れは大きく分けて以下の5ステップです。
- 納品プランを作成する(セラーセントラル上で設定)
- 商品ごとにラベルを印刷・貼付する
- Amazonのルールに従って梱包する
- 配送ラベルを発行して倉庫へ発送する
- 納品後、受領ステータスを確認する
一見シンプルな流れに見えますが、ラベルの位置や混載ルール、納品先指定など細かい規定を守らないと「納品不備」扱いになることもあります。これから紹介する手順を順番に確認しながら進めれば、初めてでもスムーズにFBA納品を完了できます。
FBA納品の準備に必要なもの
FBA納品を行う前に、最低限そろえておくべきものを確認しておきましょう。ここを準備しておくと、納品作業がスムーズに進み、納品不備などのトラブルも防げます。
セラーセントラルの出品設定
まずは、Amazonセラーセントラルで出品登録を完了させ、FBA(フルフィルメント by Amazon)を利用する設定にしておく必要があります。出品プランには「小口出品」と「大口出品」があり、販売量に応じて選択します。
- 小口出品:販売数が月49点以下(1商品ごとに基本成約料が発生)
- 大口出品:販売数が多い方向け(月額4,900円で成約料が不要)
FBAを利用するには、大口出品プランの方が機能制限がなく便利です。
梱包・ラベル資材
FBA納品では、商品を安全に輸送し、倉庫で正しく識別してもらうための資材が必要です。下記は代表的な資材リストです。
| 用途 | 資材例 | ポイント |
|---|---|---|
| 外箱 | ダンボール箱 | 再利用箱も可。ただし破損・汚れのないものを使用。 |
| 緩衝材 | エアークッション、新聞紙、クラフト紙 | 商品が動かないように固定することが重要。 |
| 袋・封筒 | OPP袋、チャック袋、封筒 | 液体や粉末、衣類などは個別包装が推奨。 |
| テープ | クラフトテープ、OPPテープ | ガムテープの糊残りに注意。強度の高いテープを使用。 |
| ラベル | FNSKUラベル、配送ラベル | ラベル用A4シール紙や熱転写プリンターを利用。 |
特にFNSKUラベルは、商品がAmazon倉庫でスキャンされる際に識別する重要なコードです。ラベルが剥がれたり、他のバーコードが隠れていないと受領不可になるため、貼付位置にも注意しましょう。
配送業者の選定
納品時は、Amazonが提携している「FBAパートナーキャリア」を利用するか、自分で運送会社を手配する方法があります。
- FBAパートナーキャリア:ヤマト運輸、日本郵便、SBS即配など。セラーセントラルで配送ラベルを自動発行でき、送料も割安。
- 自社手配:独自契約の運送会社やチャーター便を使う方法。特定地域や大口納品に有効。
納品先は、Amazonのシステムが自動で指定します(関東・関西など複数倉庫に振り分けられる場合もあります)。倉庫の分散を避けたい場合は、「FBA混合在庫を避ける」設定や「納品プランの事前調整」も検討しましょう。
納品チェックリストを用意
納品作業は複数のステップがあるため、チェックリストを活用するとミスを防げます。以下は基本的な項目です。
- 納品プランを作成済みか?
- 商品登録内容と在庫数が一致しているか?
- 商品ごとにラベルを正しい位置に貼っているか?
- ダンボールの重量・サイズがAmazon規定を超えていないか?
- 配送ラベルを正しい位置に貼っているか?
Amazon倉庫では、1件の不備でも返品・再納品になるケースがあります。出荷前にダブルチェックする体制を整えておくと安心です。納品準備に時間がかかる場合は、FBA納品代行サービスを活用することで、ラベル貼りや梱包をすべて任せられます。
FBA納品の具体的な手順(ステップごとに解説)
ここからは、FBA納品を自分で行うための具体的な流れを解説します。手順に沿って進めれば、初めての方でもスムーズに納品が完了できます。
① 納品プランを作成する
まずはAmazonセラーセントラルにログインし、FBA納品の「納品プラン」を作成します。
- セラーセントラル上部メニューの「在庫」から「FBA在庫管理」を選択
- 納品したい商品を選び、「納品プランを作成」ボタンをクリック
- 商品数・出荷元住所・納品方法(パートナーキャリア or 自社配送)を設定
- システムが自動で納品先倉庫を割り当てる
納品プラン=FBA倉庫への“送り状”の設計図のようなものです。ここで入力内容を誤ると、納品後の受領ミスや返品の原因になるため、特にSKU(商品コード)や数量は正確に登録しましょう。もし、複数倉庫に分かれて納品先が指定されてしまう場合は、事前に「納品プランの統合リクエスト」を申請することで分散を防ぐことも可能です。
② 商品ラベルを印刷・貼付する
納品プランが作成できたら、次に商品ごとのFNSKUラベルを印刷します。
- セラーセントラルの「納品プラン詳細」画面で「ラベルを印刷」ボタンをクリック
- A4用紙タイプのシールラベルに印刷(30面タイプが一般的)
- ラベルを商品に1つずつ貼り付ける
FNSKUラベルは、Amazon倉庫で商品を識別するためのバーコードです。既存のJANコードが見える位置にラベルを貼ると、スキャンミスになることがあるため、JANコードは必ず覆うように貼るのがポイントです。また、ラベルは剥がれやすい素材を避け、平らな面にまっすぐ貼るようにしましょう。箱の角や曲面は読み取り不良の原因になります。
③ 梱包ルールに従って梱包する
FBA倉庫では、安全性と作業効率を保つため、梱包方法が細かく定められています。代表的なルールは以下の通りです。
- 異なる商品は同じ箱に混在させない(混載禁止)
- 1箱あたりの重量は15〜30kg以下に収める(商品カテゴリにより上限あり)
- 液体・粉末は漏れ防止のために二重梱包
- 衣類などは透明袋に入れて密封し、バーコードが見えるように
- セット商品は「セット販売用」ラベルを貼る
箱詰め後は、商品が動かないように緩衝材で固定し、ガムテープなどでしっかり封をしましょう。外箱の側面には配送ラベルを貼るためのスペース(A5サイズ程度)を残しておくのがコツです。
Amazon公式の梱包規定はこちらでも確認できます:
FBA納品の梱包および配送要件(Amazon公式)
④ 配送ラベルを発行して倉庫へ発送する
商品を梱包したら、納品プランから配送ラベルを発行します。
- セラーセントラルの「納品手続き」画面で、配送業者を選択
- 「FBAパートナーキャリア」を利用する場合、割引送料を自動計算
- ラベル(PDF)を印刷し、ダンボール箱の側面2か所に貼り付ける
- 配送業者に集荷依頼または持ち込みで発送
発送後はセラーセントラルの「納品管理」ページで、配送状況と倉庫の受領ステータスを確認できます。
受領までの目安:通常は発送から2〜5営業日で受領完了。ただし繁忙期(年末商戦やセール期間)は7日以上かかることもあります。
⑤ 納品後のステータス確認とエラー対応
納品後は、Amazon倉庫で受領が完了したかどうかを必ず確認しましょう。
- 「納品完了」:問題なく受領された状態
- 「受領中」:倉庫で作業中(通常1〜3日)
- 「差異あり」:数量不一致や不備が発生した状態
「差異あり」が表示された場合は、納品プラン内の「差異の詳細」をクリックして確認します。倉庫での検品ミスもありますが、ラベル貼り間違い・数量入力ミス・箱内リスト未添付などが主な原因です。エラー内容が自分のミスであれば、再納品や返送手続きを行います。 納品トラブルが頻発する場合は、納品代行を活用することで安定した入庫精度を確保できます。
納品作業を自分で行うのが難しい場合は、FBA納品代行サービスの利用も検討してみましょう。ラベル貼り・梱包・発送をすべて代行し、Amazon倉庫への受領までを一括でサポートします。
FBA納品でよくあるトラブルと注意点
FBA納品は誰でも行えますが、Amazonの規定は細かく、少しのミスで「納品不備」「受領不可」になるケースがあります。ここでは、実際によくあるトラブルと、その防止策を紹介します。
ラベル貼りミスによる受領不可
最も多いのがラベルの貼り間違い・印字不良です。FNSKUラベルが曲がっていたり、JANコードと重なっていると、スキャン時に識別できず倉庫で受領されません。
- ラベルは商品ごとに必ず1枚ずつ貼る
- 既存のJANコードを完全に覆う
- 曲面や袋のシワ部分には貼らない
印刷時には濃度を「高」に設定し、にじみやかすれを防ぎましょう。熱転写プリンターを利用すればより確実です。
梱包サイズ・重量のオーバー
Amazon倉庫では、1箱あたりの重量・サイズが厳しく定められています。基準を超えると搬入が拒否されることがあります。
| 項目 | 上限目安 | 注意点 |
|---|---|---|
| 重量 | 15kg以下(大型商品は30kgまで) | 重い箱は「重量注意」ラベルを貼付 |
| 三辺合計 | 160cm以下推奨 | サイズオーバーは特別申請が必要 |
| 箱数 | 納品プラン内で一致していること | 余分な箱を送るとシステムで受領されない |
特に衣類や軽量商品をまとめる際、箱を大きくしすぎると送料だけでなく受領遅延の原因になります。中身の固定と箱の最適化を意識しましょう。
商品登録内容と実物が異なる
SKU(商品コード)・商品名・数量など、登録情報と実際の納品内容が一致していないと、システム上でエラーになります。
- 納品プランの数量と実際の出荷数量を再確認する
- バリエーション商品(色・サイズなど)はSKUを慎重に区別
- 同一商品を複数プランで納品しない
このミスは返送や再納品につながるため、出荷前にダブルチェック体制を整えておくことが重要です。
納品先の分割・複数倉庫への振り分け
納品プラン作成時に、Amazonのシステムが自動的に複数倉庫を指定することがあります。例えば、「小田原FC」と「八千代FC」のように、別々の倉庫に同一商品の一部を送らなければならないケースです。
この場合、箱ごとに配送ラベルが異なるため、間違えるとどちらの倉庫にも受領されない可能性があります。
複数倉庫を避けたい場合は、「納品先指定プログラム(Amazon公式)」を利用すると、1拠点にまとめて納品できる設定も可能です。
納品不備・破損による返品
倉庫で検品時に破損や汚れが見つかると、受領拒否または返送になります。特に次のようなケースに注意しましょう。
- 箱の破れ・濡れ・再利用箱のラベル剥がし忘れ
- 商品ラベルが剥がれている・印字が薄い
- 液体商品の漏れ・衣類の汚れ
返品や再納品には送料・再作業費がかかります。丁寧な梱包と検品が、結果的にコスト削減につながります。
納品作業の時間負担・人手不足
納品件数が増えると、梱包・ラベル貼り・出荷確認などの作業だけで数時間を要します。繁忙期やセール準備期間には、他の業務を圧迫するケースも少なくありません。
こうした作業負担を軽減したい場合は、納品代行サービスを利用して効率化する方法があります。専門スタッフがAmazon規定に沿って納品代行を行うため、トラブルの発生率を大幅に下げることが可能です。
FBA納品を効率化する方法
ここまで紹介したように、FBA納品は手順さえ覚えれば自分でも行えます。しかし、実際にやってみると「思った以上に時間がかかる」「納品ミスが多くてストレス」という声も少なくありません。
特に、取扱商品数が増えたり、セールや繁忙期を迎えると、FBA納品は単純作業のようでいてかなりのリソースを消費します。そんなときに有効なのがFBA納品代行サービスです。
FBA納品代行とは?
FBA納品代行とは、Amazon倉庫に納品するための一連の作業(検品・ラベル貼り・梱包・出荷)を専門業者に委託するサービスです。
出品者は商品を代行業者に送るだけで、FBAの納品ルールに沿った形で正確かつスピーディに納品を完了できます。
| 自社対応 | 納品代行を利用した場合 |
|---|---|
| 検品・ラベル貼り・梱包を社内で実施 | 専門スタッフがAmazon基準で対応 |
| 人手・作業スペースが必要 | 倉庫設備と専任チームに任せられる |
| 納品ミス・再作業のリスク | 受領精度の高い納品が可能 |
| 繁忙期は作業遅延や残業が発生 | 物量変動にも柔軟に対応可能 |
どんな人におすすめ?
次のような課題を感じている方には、FBA納品代行の利用が特に有効です。
- ラベル貼りや梱包に時間を取られて本業に集中できない
- 人員が足りず、納品スケジュールが遅れがち
- Amazonの規定変更に対応しきれない
- 受領不備や返品が多く、無駄なコストが発生している
- 繁忙期・セール時だけ一時的に委託したい
つまり、納品を「自分でやるよりも、正確に・早く・安定して任せたい」事業者に最適な選択肢です。
代行を利用するメリット
FBA納品代行を活用する最大のメリットは、物流の安定と時間の創出です。
- 納品精度の向上:Amazon規定に熟知したスタッフが対応するため、納品不備・返品のリスクを最小化できます。
- 業務効率化:出荷作業を外注化することで、仕入れや販促などコア業務に集中できます。
- 柔軟な対応:セール時期・季節波動など、急な出荷増にもスピーディに対応可能。
- コストの最適化:固定費(人件費・設備費)を削減し、物量に応じた変動コスト運用ができる。
また、在庫保管と納品代行を一体で行う倉庫を選べば、納品時の送料も削減できるケースがあります。
代行業者を選ぶ際のチェックポイント
業者を選ぶ際は、価格だけでなく以下の点を確認しましょう。
- Amazon納品実績(FBA取扱件数・業種対応など)
- 受領率・誤出荷率などの品質指標
- 対応スピード(リードタイム・納品日数)
- 柔軟な契約形態(スポット対応・短期契約など)
- 所在地(首都圏近郊だと送料が抑えやすい)
これらを比較することで、自社に最もコスト効率のよい委託先を選べます。
FBA納品の手間とリスクを減らしたい方へ
株式会社MOTOMURAでは、FBA納品代行サービスを提供しています。
商品のラベル貼り・梱包・納品をAmazonのルールに沿って代行し、受領までを確実にサポートします。
Amazonだけでなく複数モールでの販売効率化を進めている方は、EC向け物流代行も検討してみましょう。
0120-612-675



