マテハンとは?物流シーン別のマテハン機器の解説、導入のメリット・デメリット、導入事例を紹介

マテリアルハンドリング

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物流業界ではよく耳にする「マテハン(マテリアルハンドリング)」という言葉ですが、その意味がよくわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

また、マテハンという言葉は理解していても、マテハン業務に使用する機器の導入に悩まれている方もいらっしゃるのでしょう。マテハン機器については、それぞれの現場で抱えている課題を把握し、それを解決するための最適なソリューションを選択することが重要です。

本記事では、マテハン機器にはどのようなものがあるのか、それぞれどのようなメリット・デメリットがあるのかを理解し、最適な選択をするための一助となるような記事をお届けします。

マテハンとは

マテハンとは「マテリアルハンドリング」の略で、荷物の積み下ろしや運搬など、物流業界における重労働の負担軽減・業務効率化の為に機器を使い運搬することを指します。 運搬管理と表現されることもありますが、マテハンのために導入する機器を指してマテハンとされることも。 マテハンに該当する業務には、以下が挙げられます。

  • 入庫・入庫管理
  • 保管
  • 包装・パッケージング・梱包
  • ピッキング
  • 出荷・出庫管理

肉体的な重労働に該当する部分をマテハン機器で代替するだけでなく、システム管理と連携できる機器を導入し、DX化にも繋がり、より業務効率の改善を図ることもできます。

高度に進化を続けるマテハン機器で物流業界の業務負担軽減

マテハン機器には、パレット、台車、フォークリフト、ベルトコンベア、ピッキングカートなどさまざまな種類の機器があり、AI技術を搭載したロボット型のマテハン機器もあります。特に業務が多岐に渡る倉庫業務において生産性向上や業務効率化のためにも、マテハン機器は欠かせない存在となりました。

この注目度の高さを裏付けるデータとして、リサーチステーション社が実施した「自動化マテリアルハンドリング(AMH)の世界市場」調査によると、2016年時点で推計283億ドル、2017~2023年にかけての年平均成長率は7.8%に上ると見られており、2023年時点で483億ドルにまで成長すると予測されています。

社会活動を円滑に行うために物流は不可欠であり、その効率化や作業者の負担を軽減するマテハン機器への関心は高いことがわかります。

マテハン機器の種類【物流業務シーン別】

マテハン機器は種類が多く、1つの業務シーンでも複数のマテハン機器が使われることが一般的です。

業務シーンごとにどのようなマテハン機器があるか、見ていきましょう。

入庫時に使われるマテハン機器

入庫時・入庫管理に用いられるマテハン機器には以下のような機器があります。

荷物をパレットに積載する「パレタイザ」・荷下ろしする「デパレタイザ」

パレットは、大量・重量の商品をまとめて輸送するために荷物をまとめるために使用します。 このパレットに荷物を載せる作業に用いるのが「パレタイザ」という機器です。 パレタイザーには、高床式パレタイザー、低床式パレタイザー、ロボットで吸着し積み上げるパレタイジングロボットの3種類があります。

デパレタイザーは、パレットに積まれた荷物を降ろすためのマテハン機器です。

段差を解消「ドックレベラー」

トラックの荷台と、荷物を搬入する倉庫のプラットホームには、必ず段差があります。この段差を埋め、安全でスムーズな荷役を実現するのが「ドックレベラー」で、油圧式と機械式があります。プラットフォームに取り付け、貨物を載せた台が上下することで、フォークリフトや台車での運搬がスムーズに行えるようになります。

荷物を運搬する「フォークリフト」

「フォークリフト」は、パレットなどの重量物を安全に運搬するためのマテハン機器です。フォークリフトの前面には大きな爪があり、これをパレットなどの荷物の下に差し込んで運搬することができます。フォークリフトの運転には免許が必要ですが、免許を持った人がいなくても使える「無人フォークリフト」も登場しています。

運搬時に使われるマテハン機器

倉庫内での荷物の運搬に利用するマテハン機器には以下のような機器があります。

無人で荷物を運搬する「AVG(無人搬送車)」

AVG(無人搬送車)はAutomatic Guided Vehicleの略で、人力不要で荷物を運搬できる車両です。 AVGの形状や形式は様々で、荷物を牽引するタイプ・荷台を搭載した車体で移動するタイプのものもあります。基本的には、床面にルートとなる磁気テープを設置し、定位置で移動するものが多いですが、AIを搭載したAGVでは磁気テープがなくても搬送できるものもあります。

空中のスペースも有効活用「天井走行車」

デッドスペースとなりやすい天井を使って荷物を運搬するのが、「天井走行車」です。 天井へのレールの設置が必要ですが、運搬だけでなく棚への荷物の保管・出荷時の仕分けや、製造に用いる部品運搬に使われるケースもあります。

決まったルート上で荷物を移動させる「コンベア」

製造業では加工する物を乗せて、移動しながら効率よく加工していくために使われるコンベアは、物流業界でも使われるマテハン機器です。 物流業界でのコンベアの利用法は、梱包された段ボール・商品を効率よく所定の場所に移動させるために用いられます。

仕分け時に使われるマテハン機器

出荷時や入庫時の仕分けに使われているマテハン機器は、以下のような機器があります。

コンベア上での仕分けを担当「ソーター」

コンベアで移動させている商品を、配送先毎、保管先毎に仕分けるときに使われるのが「ソーター」です。 カメラがついているもの、センサーがついているものがありますが、商品についているバーコードやラベルを読み取ります。 読み取った情報をもとに、棒状のもので荷物を仕分けるスライドシュー式のほかにも、パン式・ポップアップ式・クロスベルト式など様々な仕組みで商品を荷分けできます。

保管・棚入れ時に使われるマテハン機器

商品の保管や棚入れに使用されるマテハン機器には、以下のような機器があります。

倉庫内の情報を一元管理し保管からピッキングまで自動対応「自動倉庫」

広い倉庫スペースを持たない企業も多い中、限られた倉庫スペースで人が動き回り、作業するためのスペースを確保することは難しいものです。「自動倉庫」は、商品や保管場所の情報をシステムに登録し、その情報をもとに保管からピッキングまでを自動で行うことで、これらの問題を解決することができる倉庫システムです。また、自動倉庫を導入するには、入出庫管理システムとの連携が必要です。両システムを連携させることで、社内DXも増え、さまざまな業務負担の軽減や効率化などが見込めます。

倉庫内の荷物の移動を効率化しスペース有効活用「移動ラック」

床にレールを設置し、そのレール上を移動させることができる「移動ラック」というマテハン機器もあります。 自動で移動できるもの、人力で移動させるタイプのものがあり、重い荷物が多い場合には自動で動かせる電動式がおすすめです。

ピッキング・出荷時に使われるマテハン機器

ピッキング・出荷の際に使われるマテハン機器には、以下のような機器があります。

荷物のありかをお知らせする「デジタルピッキング」

多くの商品を保管していると、どこに目的の商品が保管されているか把握するのも難しく、ピッキング作業の負荷が大きくなりがちです。 この負担を軽減することができるのが「デジタルピッキング」で、目的の商品情報を入力することで、どこに商品があるのか表示器が光お知らせしてくれます。

梱包作業の負荷軽減「自動製函機」

出荷するため、段ボールに荷物を梱包する作業の負担を軽減してくれるのが、「自動製函機」です。 ケースフォーマーと呼ばれることもあります。

マテハン機器を導入するメリットとデメリット

マテハン機器を導入すると、どのようなメリット・デメリットがあるのかも見ておきましょう。

マテハン機器を導入するメリット

マテハン機器を導入することで得られるメリットには、以下のようなものが挙げられます。

  • 業務効率の向上・改善
  • 作業担当者の負担を軽減
  • 自動化で人的コストの大幅削減
  • ヒューマンエラーを忌避できる

マテハン機器を導入することで、様々な業務負担が軽減され、効率改善にも繋がります。 負荷を軽減することでヒューマンエラーの減少にも繋がるだけでなく、導入するマテハン機器によっては自動化することで、人的コストを大幅に削減することも可能です。 そのため、マテハン業務に割いていた人的リソースを本業に割くこともでき、社内の生産性向上も見込めるでしょう。

マテハン機器を導入するデメリット

マテハン機器を導入するにはメリットが多くありますが、以下のようなポイントがデメリットになる場合もあります。

  • 機械や設備の点検やメンテナンスが必要
  • 設備導入のコストがかかる

マテハン機器には様々な種類がありますが、特にAIを搭載したものや高度な機能を持つものは、設備投資コストが高くなるのは避けられません。また、マテハン機器を導入することで人的リソースを最適化できる反面、機械である以上、故障やトラブルが全くないとは言い切れません。そのため、日頃から点検やメンテナンスを行うことも重要です。

自社でマテハン機器を導入が難しい場合はアウトソーシングの検討を

自社内でマテハン機器を導入するのは難しい、でもなんとか業務負荷を軽減・効率改善したい、という場合には他社にアウトソーシングすることもできます。他社で提供する物流倉庫サービスを活用すれば、自社でマテハン機器を購入し、メンテナンスなどを行う必要も無くなります。

実際にアウトソーシングしている企業も多く、自社内での作業効率は落とさず、人的コストも最適化しながら、物流の最適化も図れるため、事業効率も改善させることができます。

ただし、アウトソーシングしたことで、かえってコストがかさんでしまうということが無いよう、事前のリサーチも大切です。

マテハン機器導入事例

どのようにマテハン機器を導入するのが最適か、悩ましいところですが、過去の成功事例を参考にすることで解決できることもあります。

いくつか事例をご紹介しますので、参考にされてみてはいかがでしょうか。

事例① マテハン機器を出荷作業に導入し出荷数を安定的に増加

一日に3万件を超える問い合わせ・発注をうけながら、対応数が追いつかんなかった通販事業者の導入事例があります。

ピッキング方式を自社で見直しつつ、それ以降の業務(包装・梱包・出荷)でマテハン機器を導入しました。この改善で、出荷可能件数は5万件まで増加し、繁忙期も含めて問題なく業務がこなせる状況を作り出したのだそうです。

事例② 従業員の残業・人的ミスを軽減したソーター導入事例

繁忙期に担当者の残業時間が多くなることが課題で、負荷が増えることで出荷に関するミスが後を立たないことに悩んでいた企業がありました。

この企業では出荷の際の人的ミス削減・負荷軽減のためにソーターを導入したことで、短時間に正確に多くの商品の出荷ができるまでに改善。ソーターそのものの取扱も容易であり、作業員に別途負荷がかかることもなかったこともなく、人的リソースの最適化にも繋がる結果となりました。

事例③ スペースの有効活用と省力化させた自動倉庫

ある農協では、集まったタマネギの出荷準備と保管スペースの確保に悩まされていました。

そこで、限られたスペースで効率よく保管できる急速乾燥機能を備えた自動倉庫を導入したそうです。これにより、必要な倉庫面積は従来の1/3になり、出荷準備に欠かせない乾燥時間も大幅に短縮され、品質向上にもつながりました。また、自動倉庫によって出荷作業の人的リソースも最適化され、優れた成功事例となりました。

まとめ

物流業界では当たり前かのように耳にする「マテハン」について解説いたしました。マテハンについて、またマテハン業務を支えるマテハン機器についてもご理解いただけたでしょうか。

マテハン機器の導入には大きな資金が必要ですが、その分大きなメリットもあります。

過去の事例なども参考にしていただくことで、御社が現状抱える課題解決に繋がるヒントを見つけていただけたのではないでしょうか。こちらでお伝えした情報をご活用いただき、今後のご活躍に繋げていただけましたら幸いです。


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    MOTOMURA物流編集部

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