返品処理とは

返品処理とは、販売した商品を何らかの理由により顧客が返品を望んだ場合に、返品や返金に応じることを指します。返品された商品を在庫に戻すか、廃棄するのかを判断し、会計上の売上も戻したり減損処理を行ったり、返品送料を負担したのであれば費用計上したり、といった処理も含みます。

返品処理の本質は、上記のようなプロセスをただ形式的に行うことにあるのではありません。返品に応じるまでに、そこに至った経緯や理由、事実関係をヒアリングを通して可能な限り明らかにすること。さらにその原因がどこにあり、その解決策として返品することが妥当かどうか、他にもっと適切な措置がないか、を的確に判断することが大切です。加えて、責任の所在がどちらにあるかにかかわらず、顧客が抱いたであろう不快な思いを軟化する努力を惜しんではいけません。

対処の仕方を間違えば、些細なストレスが何倍も大きな不満となり、ことによってはそれが拡散されて思いもしないところにまで飛び火する恐れもあります。逆に対応の良さに満足すれば、今後は優良顧客となって、新規顧客を紹介してくれる可能性もあるでしょう。

つまり返品案件は、必ずしも悪ではなく、対処の仕方によっては、善にもなり得る、という広い価値観で捉えることも、経営上の発展を目指すうえでは重要です。

返品処理のパターン

1.顧客都合の返品

「手元に届いたら思っていたイメージと違った」「色が気に入らなかった」など顧客都合の返品の場合は、商品の状態を細かく確認します。保存状態に問題がなければ、商品を引き取り返金にも応じます。しかし、すでに使った形跡があったり、無いはずの傷や破損が見受けられたりした場合は、返品を拒否し、返金にも応じないのが、基本です。ちなみに購入後8日以内なら返品を法的に保証するクーリングオフも、傷や破損が理由の場合は適用されません。

ネット販売で、返品が郵送の場合は、顧客負担で送り返してもらいます。

2.販売者都合の返品

「動作不良があった」「届いたら傷や汚れがあった」など売り手側の責任で返品となった場合は、謝罪をして返品に応じ、相手が希望するなら代替品を渡します。希望しない場合は、返金します。送料がかかる場合は、着払いで送ってもらうのが、基本です。

返品処理で心掛けるべきこと

返品処理には、いくつかの注意点があります。

1.購入者にストレスをかけない

返品は、売り手はもちろんですが、買い手も返品するかどうかを決める時点から、それなりのストレスと手間を負うことになります。よって極力負担がかからない対処法を講じる必要があるでしょう。

そのためには、返品処理が完了するまでの手順を可能な限り少なくするように工夫することが肝要です。

2.スピード重視で対応する

1にも通じますが、スピーディーな返品処理は何よりも基本のため、可能な限り、1分でも早く処理に移ることが、大切です。そのためには、直接自宅やオフィスへ出向いて、代替品や代金を持参する、くらいの意識が必要でしょう。処理までの時間が長引くほど相手の不満や不安は増幅する可能性が高いので、早いに越したことはありません。

3.返品についての規定を明記しておく

返品処理をスムーズに進めるためには、あらかじめ返品についての規定を購入者に周知しておくことです。通信販売の場合は、返品特約の記載や表示が義務化されているので、どのような条件で、どのような返品に応じるのか、ということをうたっておくようにしましょう。すると、規定の内容が交渉の土台や前提条件となるので、両者が納得のいく結論にたどりつきやすくなります。

4.目先の返品処理だけにとらわれない

返品の話が持ち込まれるとこちらの主張を認めさせようと必死になることもあるかもしれません。しかし、場合によってはマニュアル通りにこだわりすぎず、たとえ返金分は損をしても、ポジティブな印象で帰ってもらう方が痛手が少なくて済む場合もあります。むしろ、それを参考にしてマイナスを修正し、より満足度を高める店作りができれば、先で返金を補って余りある利益を得ることも十分に可能でしょう。

5.外部委託も検討する

返品処理は、度重なると、事実確認や謝罪、代替品の発送など、色々な意味で負担がかかります。そこで外部サービスを利用するのも一つの方法です。ECなら、注文から梱包、発送、返品やカスタマー対応までを一括して代行してもらえるフルフィルメントサービスの使用も有効でしょう。

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この記事の著者について

MOTOMURA物流編集部

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