流通加工(物流加工)とは?業務内容やアウトソーシングするメリット

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「もっと多くの顧客に自社商品を手に取ってもらいたい」
「商品をより良い形で流通させたい」

このような企業の希望を叶えるために、商品製造後に行える要とも言える作業、それが「流通加工」です。流通加工を正しく行えれば、商品の付加価値を高め、顧客満足度も高まり、リピーターの確保にも直結します。それだけでなくより多くの顧客に商品の魅力を感じてもらうことにも繋がります。

本記事では流通加工とは何か、どのような目的で行われるのか、また行うことでどのようなメリットがあるのかとあわせて、近年増加している流通加工のアウトソーシングの背景も解説します。

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流通加工(物流加工)とは

流通加工(物流加工)とは、製造した商品にたいして顧客の利便性を高めたり、付加価値を上げるために行う様々な加工を行うことを指します。

具体的には、商品に対し組み立てや加工・梱包など手を加えるものを「生産加工」と食品の小分け作業、値札・ラベル貼り・福袋やセット商品のセット組み・ギフト包装や熨斗の貼り付け・検針などの「販促加工」と呼ばれるものが含まれます。

商品を生産する工場は、いかに多品種を大量に製造するかということに注力しており、細かい加工まで行うと生産性がダウンしてしまいます。そのため生産効率を下げず、より魅力的な商品とするため、流通加工の工程は物流センターや商品センターで行うという企業も多いのです。

流通加工を行う上では様々な課題もあります。

  • 自動化が難しいものが多い
  • 多くの人材が必要でコストがかかる
  • 物流センターを自社で構えるのはコスト面から難しい場合も多い

流通加工の工程は自動化が難しいものもあり、そうした加工現場では多くの人材を投じて行うことが一般的です。そのため人件費、人材育成、必要な設備投資、資材購入、スペースの確保などでコストがかさみます。

流通加工の主な業務内容

流通加工に含まれる業務は多岐に渡ります。以下に代表的なものをリストアップしました。

  1. 検品
  2. 包装
  3. 丁合い
  4. 員数
  5. 名寄せ
  6. 貼り
  7. 付け
  8. カット
  9. 設計
  10. 梱包
  11. 抽選

検品

不良品をはじくことはもちろん、破損・汚れ・キズ・ほつれ・色むら・異臭・動作異常・組み合わせの正否なども確認する作業です。アパレル製品においては、金属探知機を使用した検針(針がついていないか確認する作業)も重要な作業。

検品をきちんと行い品質を担保することは、商品としてだけでなく、企業として消費者や取引先からの信頼にも直結しますから、重要な工程です。

包装

包装業務には、印刷物や資料の封入作業、封筒や袋を閉じる封緘作業も含まれます。説明書・カタログ・メッセージカードなどを同梱して包装することもあります。

丁合

商品を入れる順番や種類・量をそろえる作業です。

員数

数量に間違いがないか確認する作業です。

名寄せ

発送先ごとに商品をまとめる作業です。

貼り

小売店などに納品する際、すぐに売り場に並べたり在庫登録しやすいよう、値札シールやバーコードなどを貼りつける作業です。

付け

タグガンなどを使いプライスタグなどを商品につける作業です。

カット

鉄鋼やガラスの裁断や生鮮食品や繊維品の二次加工などがあります。

設計

電子機器をの初期設定などを行う作業です。

梱包

配送用の段ボール・箱詰めの作業です。

抽選

懸賞などの抽選の当選者を選定する作業です。

このように、商品そのものの価値を向上させたり、消費者にとって魅力ある商品とするため、消費者と小売店などの業務負担軽減を目的として様々な加工を行うことが流通加工なのです。

流通加工に欠かせないPC(プロセスセンター)

流通加工の作業を行う際に重要になるのが、複数ある物流センターの1つに分類される、PC(プロセスセンター)です。

PC(プロセスセンター)は、企業・店舗の要望にあわせて最終的な加工梱包を行うための施設で、詳しくは別記事にて解説していますので、ご確認ください。

PC(プロセスセンター)とは

流通加工を行うメリット・デメリット

流通加工を行うことで、どのようなメリット・デメリットがあるのか見てみましょう。

流通加工を行うメリット

流通加工を行うことで、以下のメリットが発生します。

  • 商品価値が向上し売上UPに繋がる
  • 競合他社よりも優勢になり成約しやすい
  • ブランド力の向上

リストアップするとコンパクトにまとまってしまい、「思ったよりメリットが少ないな?」と感じる方もいらっしゃるかも知れません。ですが1つ1つ見ていくと、1つのメリットで非常に大きな意義があることにお気づきになるのではないでしょうか。

より魅力的、利便性の高い商品とすることが流通加工ですから、エンドユーザーとなる消費者はもちろん、その商品を販売する小売店にとっても大きなメリットが生まれます。またその結果派生するのが、商品力の向上、ブランド力の向上、その先には企業としての評価向上に繋がっていきます。

競合が多い商品において、この評価の向上は見捨ててはおけない大きなポイントとなるはずです。

流通加工を行うデメリット

流通加工を行うことがデメリットとなるのは以下のような要因が挙げられます。

  • コストがかかる
  • 自社で流通加工を行う場合、初期の設備投資が必須
  • 自社で流通加工を行う場合、そのための人材の確保・教育が必須

0から流通加工に乗り出そう、とすれば当然ですが加工のための設備投資が必要になります。その他、流通加工を専門に行うための人材の確保、その人材の教育に時間・労力が必須となることもデメリットになるかもしれません。初期投資ですから継続して必要なものではありませんが、こういったことがネックになり、流通加工に手を出すのに二の足を踏んでいる企業も多いのではないでしょうか。

このようなデメリットについては、適切な業者に委託しアウトソーシングすることで解消できます。

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物流における流通加工を実施する3つの目的

流通加工を行う3つの目的についてまとめました。

  1. 完成度を上げ顧客満足度を向上させる
  2. 商品の付加価値を向上させる
  3. 商品・企業に対し安心感を持たせる

上記のような目的で行われるのが流通加工である、ということを認識しておくとよりスムーズに流通加工でどのようなことをすべきか理解しやすいでしょう。続けて上記の目的について、詳しく解説してまいります。

完成度を上げ顧客満足度を向上させる

適切な形で梱包したり、個包装化、利便性向上・商品の魅力向上のための加工を加えることで完成度を高め、購入した後の顧客の作業的な負担を軽減し顧客満足度を向上させる効果があります。

作業負担を軽減するだけでなく、より「手にとってもらいやすい魅力的な商品」とすることも流通加工を行うことで得られる効果です。

また、こうした加工を行うことで、リピーターを創出する狙いもあります。

商品をすぐに販売できる形で出荷すること、またエンドユーザーとなる消費者が利用しやすいと感じる状態で出荷することには、小売店作業担当者とエンドユーザーとなる消費者の顧客満足度を高め、再度手にとってもらうことを目的としているのです。

商品の付加価値を向上させる

商品の付加価値を向上させることは、競合他社の商品に競り勝つためにも必要なポイントです。

例えば簡単な包装で販売されている商品と、その商品を利便性を向上させるべく加工・梱包、見た目にもこだわり梱包したものではどちらに良いイメージを抱くでしょうか。商品そのものの価値だけでなく、魅力的な梱包・加工を行うことは商品の付加価値を向上させることはいうまでもありません。

丁寧な梱包がされているものであれば、自家用としてだけでなくギフト用としての需要も期待できるでしょう。

商品・企業に対し安心感を持たせる

丁寧に加工・梱包するだけでなく、商品の品質を検品作業を丁寧に行い品質を担保することで消、費者や小売業者がもつ商品(販売業者)へのイメージは格段に向上します。

検品に漏れがあったり信用を失うような状態で出荷してしまうと、仮に不良品が一部のものだけであったとしてもその後の売り上げを大きく左右してしまうこともあります。

流通加工に置けるポイントの1つである検品作業で、商品のクオリティを高めることで企業イメージを良い方向にキープすることができるのです。

企業が抱える流通加工の課題

メリットが大きな流通加工ですが、流通加工を行う上で企業が抱えやすい課題には以下のようなものがあります。

  • 流通加工にかかるコストが大きく負担になりやすい
  • 流通加工を行う人的リソースの確保がしきれない

先にご紹介したデメリットがそのまま、企業の課題となっています。

商品の製造から販売まで、流通加工を含めて全てを自社で賄おうとした場合、多くの企業がこのような障壁に悩まされます。冒頭でお伝えしたように多くの工程を含む流通加工を、より良い状態で行おうとした場合、設備・施設への投資や人員確保・人材教育で多くのリソース・コストが発生します。

流通加工を行うため、商品製造や商品開発にかけられる余力が無くなってしまえば、流通加工で魅力を向上させるべき商品のクオリティ・そのものの魅力が低下してしまうリスクを抱えることになるでしょう。

特に商品の梱包や二次加工を行う際には、商品製造とは違った設備が必要になりますし、作業にあわせた人材確保、人材教育が欠かせません。

このような背景から、流通加工を思うように行えず頭を抱える企業は多くあるのです。

流通加工をアウトソーシングする企業が増えている理由

流通加工を自社で完璧に賄う事はできない、でもより魅力的な商品を販売していきたい。

そのような企業の悩みを解消するために用いられているのが、流通加工のアウトソーシングという手段です。

自社内で行うことで多くのコストや設備・施設・人材の確保という様々な課題を抱えてしまいかねない流通加工ですが、流通加工だけに特化した業者・企業にアウトソーシングすることでコストを抑え、効率的に高品質の流通加工を実現する企業も多くなってきました。

流通加工を専門に行う業者ならではのノウハウで、より魅力を感じてもらえる流通加工を施したり、より魅力的な商品開発に注力したいという企業を強力にバックアップが受けられるのです。

流通加工を専門に行っているからこそ、消費者のニーズにあわせた様々な工夫・魅力的な流通加工が行われるケースも多いのです。

ただし流通加工をアウトソーシングするのであれば、委託業者に綿密な情報共有を行ったり、定期的な確認作業を行いフィードバックしていくなどしないと、品質低下を招いてしまうこともあります。

流通加工をアウトソーシングするメリット

流通加工をアウトソーシングすることで得られるメリットについてまとめてみました。

  • 不慣れな流通加工マネジメントから解放される
  • 新規顧客開拓・商品の企画・開発等に集中できる
  • ニーズにあわせた臨機応変な流通加工で顧客満足度UP
  • 顧客(消費者)とのエンゲージメント向上
  • 効率とクオリティが向上しコストは削減できる

顧客・消費者の満足度を高めることでエンゲージメントも向上する、となれば売上向上することはいうまでもありません。また流通加工のプロだからこそのノウハウで、その時々のニーズにあわせた流通加工でより魅力的な商品を届けることもできます。自社で行うよりも流通加工のコスト・負担を削減しながら、新規顧客を開拓するためのマーケティング活動にも注力することもできるでしょう。

このように様々なメリットがあるからこそ、流通加工をプロにアウトソーシングする企業が年々増加しているのです。

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まとめ

流通加工とは何か、どのような工程があるのか、またどのような目的で行うものなのかはご理解いただけたでしょうか。より魅力的な商品として流通させるために欠かせない流通加工を行うことで、その後の売上はもちろん企業としての成長にも繋がります。自社で行うことが難しいとお考えであれば、流通加工プロにアウトソーシングすることで様々なメリットもあることもお伝えした通りです。

御社にとってアウトソーシングする必要があるか、メリットになるかも含めて検討していただければ幸いです。

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この記事の著者について

MOTOMURA物流編集部

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物流の基本や改善ノウハウなど、物流担当者が知っておきたい様々な情報を配信している部署です。


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