倉庫のピッキング作業3つの課題と効率化するための5つのポイントを紹介

倉庫内のピッキング作業の効率化に困っていませんか?

ピッキングは人の手でやる以上、どうしても時間や労力がかかります。そして、ミスも起きやすいです。とはいえ、効率化ができないわけではありません。

この記事では、ピッキング作業の効率化に関して以下のように紹介しています。

  • 効率化を阻む倉庫内のピッキング作業3つの課題
  • 倉庫内のピッキング作業を効率化する5つのポイント
  • 倉庫のピッキング作業を効率化させる機材

ピッキング作業の効率を作業者の熟練度に依存しない方法も紹介しています。
こちらの内容を参考にして、倉庫内における効率化につなげてください。

効率化を阻む倉庫内のピッキング作業3つの課題

まず、ピッキング作業における代表的な3つの課題を取り上げます。

  1. 作業者が商品を探すまでにタイムロスがある
  2. 商品を取り出すまでに時間がかかる
  3. 作業者ごとの熟練度でスピードにバラつきがある

1つずつ確認していきましょう。

1. 作業者が商品を探すまでにタイムロスがある

もし、ピッキング作業で商品を探すまでに時間がかかっているようなら、商品の置き場所に問題がある可能性が高いです。

特に、作業者にとって商品の場所がすぐにわからないような構造や配置にしていると、タイムロスが大きくなります。

したがって、どこに商品があるのか、作業者がすぐにわかるようにしておきましょう。

2. 商品を取り出すまでに時間がかかる

商品の取り出しに時間がかかるようなら、ピッキング作業者にとって負担がある置き方になっている可能性が高いです。

置かれている商品の向きがバラバラだったり、段ボールに入れられたまま置かれていたりすると、作業者はすぐにピッキングができません。

取り出しに問題がないか、商品配置がどうなっているのか確認をしましょう。

3. 作業者ごとの熟練度でスピードにバラつきがある

作業者のパフォーマンスが、熟練度によってバラつきがある場合は、ピッキング作業自体が複雑になっている可能性があります。

そのため、作業者の習熟に時間がかかり、その間の負担も大きくなり、ミスも多くなります。

ベテランと新人のパフォーマンスにどれくらい差があるか一度確認してみてください。

倉庫内のピッキング作業を効率化する5つのポイント

ここからは、ピッキング作業を効率化する5つのポイントを以下の順で紹介します。

  1. 商品のロケーション(配置)を工夫する
  2. わかりやすいピッキングリストを作る
  3. マニュアルを整備する
  4. 品出し方法を再考する
  5. ピッキング方法を見直しする

それぞれ確認していきましょう。

1. 商品のロケーション(配置)を工夫する

商品をピッキングするまでに時間を短縮するため、ロケーション(配置)を工夫しましょう。

基準は商品の出荷頻度です。出荷頻度の高い商品はピッキングしやすい、またはアクセスが容易な場所に配置します。それだけで、作業者の移動時間の短縮に繋がります。

また、一緒に出荷される商品も近くに配置すると、作業者の効率アップにつながるでしょう。

倉庫のロケーション管理の方法とは

倉庫に多くの種類の商品が保管されている場合、ピッキングの際の効率性を考えて場所を決めています。何がどこにあるのかがすぐにわかれば、商品を探して歩き回ることなく保管やピッキングができます。今回は、ロケーション管理の基本から、よくある問題の解決方法まで解説します。

2. わかりやすいピッキングリストを作る

わかりやすいピッキングリストを作成しましょう。ピッキングを担当する作業者に、必要な情報がわかりやすいリストがあれば、ミスが減り効率が上がります。

特に以下の内容がわかりやすいと作業者の負担が減ります。

  • ロケーション(棚番)
  • 商品番号
  • 数量

これらの情報が、パッと見ただけで判断しやすいリストになっているか、作業者に読みにくくなっていないか、確認をしてみましょう。
場合によっては、ピッキングリストのフォーマットを調整するだけで、効率化が期待できます。

3. マニュアルを整備する

新人にもわかりやすいマニュアルが必要です。採用したばかりの新人でも、ある程度のパフォーマンスが発揮できる、わかりやすいマニュアルがないと、効率を上げるのは困難です。

ベテランと新人で多少の作業効率に差があるのは当たり前ですが、熟練するまでに現場で覚える要素が多いと効率的とはいえません。

新人はピッキング作業中にミスが出やすいため、すぐにリカバリーや作業者自身で調べて、間違いに気付けるマニュアルがあると、より効率的になるでしょう。

以上のことから、配属された当日であっても、ある程度パフォーマンスが発揮できるようなマニュアルを整備しましょう。

4. 品出し方法を再考する

商品の品出し方法を一度再考してみてください。その際に、ピッキング作業者の都合に合わせた品出し方法になっているか確認をしましょう。

商品がピッキングに適していない向きや位置にあるだけで、作業者には負担が増える原因です。品出し方法を変更する場合は、手間が増えますが、ピッキング作業の効率アップとミス抑制に効果的です。

また、商品在庫の配置にも一工夫しましょう。

頻繁に受注があるものは、日々どれくらい商品が出ているか把握します。その上で、棚に置ける量を増やすなど、ピッキング作業者が補充することがない量にしておくと、効率が上げられるでしょう。

5. ピッキング方法を見直す

現在行っているピッキング方法を見直すのも1つの手段です。

一般的なピッキング方法は2種類あります。シングルピッキングとトータルピッキングです。詳細は以下の通りです。

シングルピッキング(摘み取り式)
作業者が受注ごとに品物を集めてくる方法で「多品種少量」に適しています。

注文の中身に異なる商品が多くある場合に便利ですが、ピッキングする商品配置に工夫を凝らさないと、作業者の移動時間が増えて効率が低下します。

トータルピッキング(種まき式)

倉庫から発送に必要な商品を、一度にまとめて取り出し、注文先ごとに仕分けて発送する方法です。

シングルピッキングとは異なり、作業者がピッキングで動き回る必要はないですが、仕分けるための専用スペースが必要になる方法です。一度に出荷する商品をまとめて取り出すため、出荷先が多い場合に有効とされています。

倉庫のピッキング作業の効率化させる機材

ピッキング作業で起きやすいミスは、商品の取り間違えと、取り忘れです。
これらを防止するために機材の導入も考慮しましょう。

今回紹介するのは以下の2つです。

  1. タブレット
  2. 次世代バーコード「RFID」

それぞれ説明します。

1. タブレット

タブレット端末を導入すると、ピッキング作業のミスを減らし、効率化ができます。

タブレットを使用したピッキングは、紙の注文票を使わずに、商品バーコードをスキャンして受注データと照らし合わせを機械的に行えます。

そのため、似た商品の取り間違えが起きにくくなります。ただし、スキャン用に端末とバーコードが必要です。しかし、作業者の負担も軽減されるため、ミスの抑制と効率化が同時に実現できるでしょう。

2. 次世代バーコード「RFID」

次世代バーコード「RFID」は、商品ごとにスキャンするバーコードではなく、一度に多くの商品をスキャンできる特性を持っています。

ピッキングした商品をスキャナーで一気に確認ができるため、作業者の習熟度に依存しない効率的なオペレーションができるでしょう。

アパレル産業では普及が進んでおり、倉庫や店舗の在庫管理を効率化しています。ただし、「RFID」は一枚あたりの単価が従来のバーコードよりも高いことと、専用のスキャナーが必要になります。

一方で、ピッキング作業者の負担はタブレットを利用した方法よりも少ないものとなるでしょう。

倉庫内のピッキング作業の効率化には原因の特定と改善が不可欠

ピッキング作業の効率化には、課題の特定と改善が必要です。

今回ご紹介した3つの課題と今現場で起きている問題を比較してみましょう。そして、5つのポイントのどれが改善に効果的か当てはめてみましょう。

原因が明らかになれば、改善方法が絞れるため、ぜひ試してみてください。

物流センター

物流アウトソーシングとは?役割やメリット・デメリットを解説

品質の高い物流体制を維持・構築するためには、重いコストと労力、そしてノウハウが必要になります。本記事では、自社物流と比較した物流アウトソーシングの利点や欠点について解説します。

物流業務に課題を感じる方は、アウトソーシングも検討してみましょう。まずはこちらをご活用ください。

MOTOMURA資料

  • 取引実績一覧
  • 基本料金体系
  • MOTOMURAの特徴
  • 期待できる導入効果

導入事例や細かい料金体系、お問い合わせから業務開始までの流れがわかる!

具体的な業務内容や費用、効果を解説!倉庫選びの資料としてもご活用ください。

今すぐ資料をダウンロード

物流倉庫・発送代行に関するご相談

「ECを始めたい」「物流の費用ややり方を相談したい」「物流会社に委託しているが、現状と比較したい。」

まずは、無料でご相談いただけます!物流倉庫や発送代行に関することはお気軽にご相談・お問い合わせください。

>MOTOMURAの物流サービスについて詳しく見る

MOTOMURA物流配送センター

この記事の著者について

MOTOMURA物流編集部

MOTOMURA物流編集部

物流の基本や改善ノウハウなど、物流担当者が知っておきたい様々な情報を配信している部署です。


関連記事